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ブックマーク / fujipon.hatenablog.com (16)

  • 「あなたには弱者の気持ちがわからない」という呪縛 - いつか電池がきれるまで

    ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ kawango.hatenablog.com これを読んで思ったことなど。 僕は川上さんのことがずっと気になっていて、著書も読んできたし、けっこうファンでもあるのです。 fujipon.hatenablog.com 冒頭のエントリも、川上さんは川上さんの目で見てきた世界のことを書かれていて、その率直さには頭が下がります。 「あなたには弱者の気持ちがわからない」っていう言葉は、僕もネットでよく浴びせられて、考え込んでしまっていました。 「なんだ医者か、勝ち組じゃん」 「親ガチャ勝ってるだろ」 「お前みたいな恵まれた立場にいるやつに、俺たちの気持ちはわからないよ」 もう10年近く前、ほとんど一睡もできずに働いていた当直の夜に、急性アルコール中毒で救急搬送されてきた若者がいました。 ぐったりしながらも必要な処置をしていたら、その若者は少し酔いが醒

    「あなたには弱者の気持ちがわからない」という呪縛 - いつか電池がきれるまで
  • あの事件以来、インターネットが、とくにSNSで他者の言葉に触れるのがつらい。 - いつか電池がきれるまで

    あの元首相の暗殺事件以来、僕のインターネット熱は急速に冷めているというか、とにかく誰かをうまく責めた者勝ち、みたいなSNSの雰囲気がすごく気になってしまうのだ。それは別に今にはじまったことではないし、僕自身もその雰囲気づくりの一端を担ってきたのはわかっている。だからこそ、うんざりしてもいるのだ。 一度何かで話題になった人が、自分が舞台に立っているときの灼熱感、みたいなものが刷り込まれてしまい、もう炎上なんて嫌だ、と言いつつ、また新たに燃料を投下せずにはいられなくなっているのを見るのも、僕自身がそうだっただけに、傍観しているのもつらくなる。 燃えて燃えて燃えて。 もっとやれやれ、という人と、もういいかげんにやめろ、という人と。 忘れられたくないから、一度浴びた注目は、すぐに過ぎ去ってしまうから、これまで支持してくれた人たちの期待に応えたいから。 なんのことはない、ある日、ある瞬間に、「面白い

    あの事件以来、インターネットが、とくにSNSで他者の言葉に触れるのがつらい。 - いつか電池がきれるまで
  • 裕木奈江さんは「われわれは、みんなバカだから」と言っているのだと思う。 - いつか電池がきれるまで

    ちなみに私は色々と30年間経験した後に、「現実社会で違法とされている事はエンタメでも基表現を制限・禁止するべき」と思っています。 自由な娯楽を嗜むには一定以上の知性が必要で、そうでない人には自制が難しく作品に影響され自分勝手で感情的な行動をとりやすくなってしまう。— 裕木奈江 🧅 NAE YUUKI (@nae_auth) 2022年4月19日 b.hatena.ne.jp 裕木奈江さんのTwitterでの発言が物議を醸しています。というか、炎上しています。 実際は、このツイートは連続したツイートのうちの一つであり、「日ではゾーニングがうまく機能していないこと」「それが『世界の(先進国の)基準』とかけ離れてしまっていて、他国から奇異の目で見られがちなこと」を前提にしたものではあるのです。 ツイートというのは、短くまとめなければいけないので、色々とこぼれ落ちてしまうものがあって、裕木さ

    裕木奈江さんは「われわれは、みんなバカだから」と言っているのだと思う。 - いつか電池がきれるまで
  • 人びとを「プア」から「ワーキングプア」に全力でクラスチェンジさせようとしている国で生きるということ - いつか電池がきれるまで

    fujipon.hatenablog.com ※前回のこの記事の続きです。 anond.hatelabo.jp anond.hatelabo.jp これらの『匿名ダイアリー』を読んだ人たちに知っておいてもらいたいのは、現在の日は、すでに、生活保護や低所得者への援助を積極的に行っている国ではない、ということなんですよ。 fujipon.hatenadiary.com こので示されるという統計によると、「日では必要な人の10~20%しか生活保護を申請しない」そうです。 子育て罰~「親子に冷たい日」を変えるには~ (光文社新書) 作者:末冨 芳,桜井 啓太光文社Amazon このには、こんなことが書かれています。 ごく簡単に言えば(「子育て罰」というのは)、子育てする保護者はそうでない大人に比べて賃金が低く、貧困に陥りやすいという課題を表現する「child penalty(チャイルド・

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  • こんな世の中だからこそ、「本当のお金持ち」の話をしよう。 - いつか電池がきれるまで

    お金持ちがポンとちょっとしたお金を出して、それを獲得したい貧乏人たちが醜く争ったりしてその様子をお金持ちが眺めて楽しむといったようなウェブサービスを作りたいですね。— pha (@pha) 2008年12月10日 太い実家のない俺が40歳までに何千万の貯金と家を手に入れるのはもちろん無理だったし、ワインをやっていなかったとしても焼け石に水、ぜんぜん無理だっただろう。どんな仕事をしてどんな暮らしをすればそうなるんだ。— p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) 2020年12月14日 僕はけっこう長い間、「お金のことをあれこれ言うのは、はしたない」というような、しょうもない矜持みたいなものを抱えていて、その一方で、先輩に頼まれていった当直アルバイトのお金を貰っていないことをずっと根に持つような人生をおくってきたのです。 正直なところ、子どもの頃から、切実にお金に困

    こんな世の中だからこそ、「本当のお金持ち」の話をしよう。 - いつか電池がきれるまで
  • クックパッドの凋落と「若者のGoogle離れ」 - いつか電池がきれるまで

    www.moneypost.jp togetter.com 僕自身はクックパッドをそんなに利用しているわけではないのですが、こういう記事をみていると、IT業界というのは、新しいサービスだと思っていたものが、いつのまにか時代遅れになってしまっているものなのだな、と痛感します。 そうか、もうすでに「クックパッド離れ」が進んでいるのか……と。 レシピが多すぎて、どれを選んでよいのかわからない。 ネタみたいなレシピもあって、外れを引いてしまうリスクが高い。 文字での説明だと、「短冊切り」とか「とろ火」とかいう説明が、具体的にどのくらいの大きさや火の強さなのか、イメージがわきにくい、という難点もあるのです。 「短冊」の形はわかるけど、どれくらいの幅なのか?と。 ただ、こういうのは、その人の料理スキルに依存しているところはあって、慣れている人にとっては「動画をいちいち早送りしたり巻き戻したりしながら観

    クックパッドの凋落と「若者のGoogle離れ」 - いつか電池がきれるまで
  • 是枝裕和監督を批判している人たちは、文化庁の助成金を「国家権力からのお恵み」だと思っているのだろうか? - いつか電池がきれるまで

    togetter.com 自分が「距離を置く」と言っている対象からお金をもらっている(らしい)、ということに対して、是枝裕和監督を批判する人がいる、ということなのでしょうけど、僕はこういうネットでの反応をみると、なんでみんなこんなに「電通脳」なんだろう、広告代理店に勤めているわけでもなかろうに、と思うんですよ。 文化庁の助成金って、大元はみんなが納めている「税金」じゃないですか。 大原則としては、われわれのお金なわけですよ。 だから、「こんなつまらない映画、あるいは反社会的な映画に俺の金を使うな」というのは理屈として正しいけれど、「助成金をもらっているのだから、政府(=スポンサー)に迎合しろ」というのはおかしい。 日では、政府というのは、「自分には関係ない大企業」みたいな存在なのだろうか。 僕は、クリエイターが権力に迎合するような存在であってほしくないし、そんなプロパガンダ映画は観たくあ

    是枝裕和監督を批判している人たちは、文化庁の助成金を「国家権力からのお恵み」だと思っているのだろうか? - いつか電池がきれるまで
  • 「正義の味方」という言葉の由来について - いつか電池がきれるまで

    anond.hatelabo.jp この『はてな匿名ダイアリー』をみて、僕も以前、なぜ「正義」ではなくて、「正義の味方」なのだろうか?と、疑問になったことを思い出したのです。 実は「正義の味方」という表現は、ずっと昔からあったわけではなくて、太平洋戦争が終わってしばらく経った1958年に放送がはじまった『月光仮面』で使われ始めたのです。 fujipon.hatenadiary.com 『クイック・ジャパン』創刊当初の名物企画から生まれたインタビュー集『篦棒(ベラボー)な人々』のなかで、『月光仮面』の原作者であり、「正義の味方」という表現をつくった川内康範さんが、こんな話をされています。 川内康範:月光仮面は月光菩薩に由来しているんだけど、月光菩薩は来、脇仏なんだよね。脇役で人を助ける。月光仮面もけっして主役じゃない。裏方なんだな。だから「正義の味方」なんだよ。けっして正義そのものではない

    「正義の味方」という言葉の由来について - いつか電池がきれるまで
  • 「某国営放送で、めちゃめちゃ怒られていた人」は、なぜ『はてな匿名ダイアリー』を選んだのか? - いつか電池がきれるまで

    anond.hatelabo.jp この匿名ダイアリー、誰が書いたんだろう? ……って、状況証拠(人か人に近い人しか知らないような情報が書かれている(当かどうかはわからないけど)と、これについている「はてなブックマーク」からすると、川上さん御人の可能性が高そうです。 僕もあの番組は観たのですけど、率直に言うと、「なんかめんどくさい人の『逆鱗』みたいなものに触れちゃって、川上さんも気の毒だな」って感じました。 宮崎駿という人は、「アニメーションをつくる天才」であって、別に人格者である必要はないわけで、そもそも「天才」ってそういうものなのだろうな、という気はします。 川上さんもまた「天才」であり、身も蓋もないことを言ったりやったりする人ですし。 このエントリを以前書きました。 fujipon.hatenablog.com ルソーさんって、当にひどい人ですよね。 ただ、ネットとかをやっ

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  • 「何か反論ある?」と長谷川豊さんが仰っていたので、人工透析や医療保険について、お返事してみます。 - いつか電池がきれるまで

    fujipon.hatenablog.com この2016年9月21日のエントリに対して、長谷川豊さんから、こんなふうに言及していただきました。 blog.livedoor.jp 何か反論ある?fujiponさん。 fujiponさん、あなた…現役の医師なんでしょ?ネットをカタカタ叩いてあんな古いデータ持ち出してないで、ちゃんと最新のデータで論じましょう。それくらい出来るでしょうが。 私のコラムを読んで胸糞悪くなってる暇があったらもうちょっと現場で人に話を聞きな。絶対に私と同じこと言うから。汗をかけ、汗を。 なんだかご指名いただいたみたいなので、これを書いているのですが、率直なところ、「反論」っていうけど、長谷川さんがこのエントリで仰っていることへの僕なりの「答え」は、ほとんど冒頭の9月21日のエントリに書いてあると思うのだけど……読んでくれていないのだろうか?と困惑してしまいました。 と

    「何か反論ある?」と長谷川豊さんが仰っていたので、人工透析や医療保険について、お返事してみます。 - いつか電池がきれるまで
  • 長谷川豊さんの「自業自得の人工透析患者」論と「自分はつねにアリの側である」と信じられる人 - いつか電池がきれるまで

    blogos.com ああ、また長谷川豊さんか……それにしても、BLOGOSはまた、扇情的なタイトルをつけるものだな……と思いながら読んだのですが…… blog.livedoor.jp 「公式ブログ」もこのタイトルなのかよ……ごめんBLOGOSさん、濡れ衣でした。 暴言とか露悪的な言葉=音、だと勘違いしてしまいがちなのですが、それにしても、この「ある医者」の個人的な見解を「多くの医者の意見」として拡散してしまう長谷川さんの思い込みの強さには驚かされます。 どこの世界にも、極論、暴論を吐きたがる人というのは存在していて、「みんなも当はそう思っているんだ」って言いたがる。 「ある報道人」が、「人がたくさん死ぬような大事件が起きてくれないと、視聴率が取れなくて商売上がったりなんですよね」って飲み会でクダをまいているのを「多くのメディア関係者は、こう考えている!」って伝えられたら、悲しくありま

    長谷川豊さんの「自業自得の人工透析患者」論と「自分はつねにアリの側である」と信じられる人 - いつか電池がきれるまで
  • 乙武洋匡さんと岡田斗司夫さんの「自己肯定感」という魔物 - いつか電池がきれるまで

    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160323-00506816-shincho-socizasshi.news.yahoo.co.jp http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160325-00000004-spnannex-ent このニュース、最初に聞いたときには「あの乙武さんがねえ……」という、ちょっと信じられないような気持ちになったんですよね。 それは、乙武洋匡さんの人格への信頼というよりは、乙武さんの身体的なハンディキャップから考えると、5人もの女性とうまく不倫を続けていくというのは、ものすごいアクロバティックな行為だと思ったから。 いや、その「行為」そのものが、というわけじゃないんです。 乙武さんは移動も特殊な車いすを使用していて、移乗するのも自分ひとりでは難しい。 ある程度遠出するためには、

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  • 妻として、母としての「致命的に教育できない人」 - いつか電池がきれるまで

    参考リンク(1):致命的に教育できない人(はてな匿名ダイアリー) 「ああ、このお母さんって、いわゆる「他人を攻撃せずにはいられない人」なのではないかなあ、と思いながら読みました。 参考リンク(2):【読書感想】他人を攻撃せずにはいられない人(琥珀色の戯言) こういう「自分の攻撃欲を満たすために、それに適した人間に目をつける人」は、知人や会社の同僚・部下だけではなく、家族をターゲットにする場合もあるのです。 もし会社の上司や同僚、部下など、あるいは隣人にこういう人がいたら、「逃げる」「避ける」のが、コストを考えれば、最良の手段だと思うんですよ。「説得」が通用しない場合がほとんどだから。 でも、相手が「家族」だった場合、当にすごく対処が難しい。 このエントリのブックマークコメントの、「精神科を受診させるべき」「カウンセリングを受けさせたほうがいい」「子どものために離婚しろ」「どうしてこんな人

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  • なぜ、彼の敵は、『黒子のバスケ』の作者だったのだろう? - いつか電池がきれるまで

    参考リンク(1):心に引っかかっていた、そのこと、その一つ: 極東ブログ 参考リンク(2):その問題で思った、もう一つのこと: 極東ブログ 参考リンク(1)(2)を何度も読み返しながら、ずっと考えていました。 (以下を読む前に、ぜひ、これを読んでいる人にも目を通していただきたいと思います) なぜ、彼の敵は、『黒子のバスケ』の作者だったのだろう? 「嫉妬」であるとか「何かを道連れにしようと思ったとき、偶然目についたのがこの人だったから」というような理由が述べられていますし、もしかしたら、ここでは語られていないけれども「歪んだファン心理」みたいなものがあったのかもしれません。 でも、やっぱりなんだか、よくわからない。 『極東ブログ』に、容疑者のこんな意見陳述が紹介されていました。 カメラのフラッシュの洪水を浴びながら、「『何か』に罰され続けて来た自分がとうとう統治権力によって罰されることになっ

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  • 楽天・田中将大投手の「酷使」について - いつか電池がきれるまで

    参考リンク(1):勝てば良いってもんじゃない。「マーも則もわしが壊した」星野仙一 - kojitakenの日記 前置きとして話しておきますが、僕は広島カープファンで、巨人にも楽天に思い入れはありませんでした。ただ、率直なところ、「カープがCSファイナルで3タテをらった、圧倒的に強い巨人があっさり負けると、じゃあカープは何だったんだ?という気分になるので悲しい」というくらいの「巨人しっかりしろ感」がありましたが。ただ、もともとアンチ巨人でもあるので、今回のシリーズの結果そのものは「まあ、いろんな意味で良かったんじゃない」と思っております。 長いエントリは嫌われるのですが、どっちにしてもちょっと長くなりそうなので最初に結論めいたことを書いておきますが、今回の日シリーズについての僕の感想は、「とにかく巨人が打てなかったなあ」というのと「楽天のピッチャーで、星野監督に当に信頼されていたのは

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  • 「13歳の息子へ、新しいiPhoneと使用契約書です」をめぐる議論について - いつか電池がきれるまで

    参考リンク(1):13歳の息子へ、新しいiPhoneと使用契約書です。愛を込めて。母より(Hana.bi) - BLOGOS(ブロゴス) 参考リンク(2):iPhoneの使用契約書の記事を読んで感動する人は親になる資格などない。(はてな匿名ダイアリー) この件について雑感など。 僕が<参考リンク(1)>の記事を読んで最初に感じたのは、「ずいぶんとめんどくさいお母さんだなあ」でした。 書いてあることには、いちいちごもっとも、ではあるのだけれど。 とはいえ、<参考リンク(2)>ほどの反感もないというか、「親になる資格」なんて言い出したら、当の「有資格者」なんているのだろうか?と、今日も服を着替えず、ご飯をべてくれない子どもにイライラしていた自分を思い返してしまうわけです。 「子どもにもプライバシーが必要」 それはそうだ。 しかし、僕は「子どものプライバシーを尊重していますから」という親の元

    「13歳の息子へ、新しいiPhoneと使用契約書です」をめぐる議論について - いつか電池がきれるまで
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