Published 2021/01/23 07:00 (JST) Updated 2021/01/23 21:32 (JST) 1月18日、原稿に目を落としながら所信表明演説をするわが首相の姿を見て、昼間なのに居眠りしそうになった。言葉にも表情にも人をひきつける魅力がない。3日後の21日、第46代アメリカ大統領の就任式を生中継で見て、未明だったが眠気が吹き飛んだ。(女性史研究者=江刺昭子) 「民主主義」という言葉が何十回繰り返されたことか。 「民主主義は壊れやすい。そして今この時には、民主主義が勝った」というバイデン氏の演説。司会者や祝福する人たちも、口々に民主主義の意味を語った。いわく「民主主義は不可欠のもの」、「民主主義は完璧ではない。よりよくすることが必要だ」。 こんな言葉を日本の政治家の口から聞くことはほとんどない。観客のいない異例の就任式だったが、レディー・ガガの国歌斉唱といい、