10人の人員を抱えたIT部門がリストラで消滅し、たった1人のIT担当者になったという人が話題。 私は従業員400人の企業で、社内の情報システムを担当している。250台のサーバーから成るインフラの構築・運営を中心に、業務システムの内製、データ管理や統制など仕事は多岐にわたる。だが体制は、私ひとり。つまり「ひとり情シス」である。 私自身は「ソロインテグレータ(Solo Integrator)」と呼んでいる。ソロインテグレータについては、この連載の後半で説明するが、まずは現在の状態に至るまでの長く困難な道のりを説明し、主に中堅中小企業のIT部門が抱える課題への現実解を指し示したい。 自社にもかつてIT部門が存在し、ピーク時は10人ものIT要員がいた。「かつてIT部門が存在した」というのは、次のような事情による。 IT部門は長引く景気低迷で徐々に人員が削減され、ついに消滅してしまったのだ。他部署に