マクロ経済学の父として知られるアダム・スミス氏の『国富論』より、社会・経済における他人との人間関係について書いた部分を紹介したい。 人間の性質 『国富論』はマクロ経済学という概念を発明した歴史的名著であると同時に、社会のあり方について論じた人間関係の本でもある。 そしてそれは現代のマクロ経済学の専門書とは違い、非専門家でも分かるような平易な説明で書かれている。(当時はマクロ経済学者など居なかったのだから当たり前である。) スミス氏によれば、人間と動物の根本的な違いは交換をすることである。スミス氏は次のように書いている。 犬が別の犬と公平で用意周到な骨の交換をするのを見た人はいない。 人間は物々交換から始まり、最終的には貨幣経済を発達させた。それは自分たちの労働の成果を互いに交換するためのシステムである。 だが動物の世界ではどうだったか。スミス氏はこう説明している。 動物が人や他の動物から何

