「2030年頃には、多くの先進国で社会保障や年金をめぐり老人と若者の世代間闘争が展開するだろう。新世代がいわゆる『若者の春』闘争で老人が見捨てられる事態が起こるだろう」 世界的な経営コンサルタントの大前研一ビジネス・ブレークスルー大学学長(70)は、多くの先進国が現在のような社会保障システムを続ければ、破綻を避けることができず、遠からず各国で世代間闘争が尖鋭化すると見通した。今は、老人が選挙での票を武器に既得権を維持しているが、収入も低く家もなく、結婚もできない若者の不満が爆発する時が来るということだ。インタビューは、昨年末、東京にあるビジネス・ブレークスルー大学の学長室で2時間30分に渡って行われた。電子メールでの追加インタビューも行われた。 ——世代間闘争とは気が重くなる展望だが…。 「現在のシステムが続けば、若者の社会保障革命は避けられない。歴史的な実例もある。ロシアは、エリツィン大