京都府舞鶴市で2008年、高校1年の小杉美穂さん(当時15)が殺害された事件で、殺人と強制わいせつ致死の罪に問われた中勝美被告(65)=別の事件で服役中=の無罪が確定する。最高裁第一小法廷(横田尤孝〈ともゆき〉裁判長)が8日付の決定で、「被告が犯人だと推認する事実は見いだしにくい」として、逆転無罪を言い渡した控訴審の判断を支持し、検察側の上告を退けた。5人の裁判官全員一致の意見。 被告は09年4月に殺人容疑などで京都府警に逮捕されたが、捜査段階から一貫して無罪を主張。11年の一審・京都地裁は無期懲役(求刑死刑)としたが、12年の二審・大阪高裁はこれを破棄し、逆転無罪を言い渡した。被告は釈放されたが、その後、万引き事件で実刑判決を受け、現在は服役している。