【ロンドン=石川保典】英情報機関が、世界最大のパソコン企業である中国レノボ社製品の使用を禁止していたことが分かった。三十日付の英紙インディペンデントが伝えた。 情報局保安部(MI5)や政府通信本部(GCHQ)が製品を調べたところ、外部からの操作でパソコン内のデータにアクセスできる工作が施されているのを発見した。科学者は通常のセキュリティー保護をバイパスする秘密の裏口がチップに最初から仕込まれているとの見解を示したという。
男女の性愛を描いた春画の本格的な展示会が今秋、英国の大英博物館で開かれる。この巡回展が日本でも計画されているが、主要な美術館などから、軒並み受け入れを断られている。春画は近年、芸術性が評価され、女性の鑑賞者も増えている。一方で「わいせつ画」のレッテルを貼られた歴史が長く、公の場での展示には難しい問題を抱えている。 (森本智之) 大英での展示は、葛飾北斎や喜多川歌麿など名だたる浮世絵師の百五十点余を紹介し、春画の起源から現代絵画への影響まで解き明かす。期間は今年十月から来年一月まで。日英交流四百年を記念し、春画だけの展示は同館でも初の試みだ。 「春画は奥深いアート。単純なポルノとは違う」。立命館大特別研究員の石上阿希(あき)さん(33)は話す。数少ない春画研究者の一人として、昨年まで大英の特別学芸員としてロンドンに駐在。出品作品の選定などに当たった。石上さんらによると、欧州では早くから春画の
トップ > 特集・連載 > 日米同盟と原発 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事 【日米同盟と原発】 極秘文書に科学者81人の思想選別 Tweet mixiチェック 2012年11月7日 朝永氏、南部氏もリストに 日本の原子力再開をめぐり、当時の政府高官らが1954(昭和29)年2月に作成した極秘文書には、後にノーベル物理学賞を受賞する学者やその恩師らも思想選別の対象になっていた。 2008年にノーベル賞を受賞した京産大の益川敏英教授の恩師として知られる名古屋大教授の坂田昌一(43)。素粒子論をリードした当時若手の科学者だったが、文書では「極左派」。「保守政府での原子力研究に反対している。左派の一部や中立系の学者の大部分は米国に依存することを排している」と記載された。 1965年にノーベル賞を受賞した東京教育大(現・筑波大)教授の朝永振一郎(47)は「中立」。日本学術会議で原子力
選挙に立候補する際に必要な供託金。制度そのものがない国もある中、日本は衆院選だと小選挙区三百万円、比例代表六百万円と世界一高い水準にある。一定の得票数に達しないと没収され、長年「立候補の権利を侵害している」との批判が根強いが今、あらためて疑問視する声が強くなっている。脱原発を求める市民団体は次の衆院選で候補者を立てようとしているが供託金の高さが普通の市民の出馬に大きな足かせとなるためだ。 (森本智之) 「こんなに高額だとは知らなかった。集めるしかないけれど…」。市民団体「グリーンアクティブ」からの出馬を決意した東京都西東京市の会社員山口あずささん(50)は頭を抱える。 小選挙区と比例代表に重複立候補する予定の山口さんに必要な供託金は六百万円。一人一万円ずつ計六百人から集めることを目標に、友人や知人らに声を掛けているが限界がある。近くカンパを募るためホームページを立ち上げる。同じく候補者擁立
原子力委員会が原発推進側を集め昨年十一月に開いた秘密勉強会の場で、電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)の幹部が、使用済み核燃料の再処理事業は、原発に使用済み核燃料がたまって稼働できなくなるのを防ぐため、と明言していた。国も電力会社も、再処理はウラン資源を節約し、エネルギー面の安全保障のためだと再三強調してきたが、虚偽の説明だったことになる。 発言者は電事連の原子力部長。内閣府の検証チームが集めた議事資料などによると、昨年十一月二十四日の会合で、原子力委の鈴木達治郎委員長代理が「電力会社としては、コストが高くても再処理する理由があるのか。とりあえずは(使用済み核燃料を)処理できるということがメリットか」と部長に質問した。
街のどこにも本屋さんがない。そんな市町村が増えている。首都圏でも、筑波研究学園都市に隣接する茨城県つくばみらい市が、全国に四つある「書店ゼロの市」の一つに。一方、北海道留萌(るもい)市では官民一体となって書店を誘致し、ゼロから抜け出すなど、新しい動きも出始めている。 (中村陽子、写真も) 「本をどこで買いますか?」。つくばみらい市内のつくばエクスプレス(TX)「みらい平」駅前。立ち話をしていた三十代の主婦二人に質問すると「ないんですよ、本屋さんが」と、顔を見合わせてうなずいた。「引っ越してきてびっくりしました。大の読書家の夫は、車で隣の守谷市まで買いに行ってます」 二〇〇六年に伊奈町と谷和原村が合併したつくばみらい市。みらい平駅から都心の秋葉原駅まで、〇五年に開通したTXで最速四十分というアクセスの良さもあり、六年間で人口が一割以上増えて四万六千人余になった。ところが近隣の市に大型書店がで
ユネスコの無形文化遺産で千年を超える歴史を持つ雅楽に欠かせない楽器、篳篥(ひちりき)に使う天然のヨシが危機にひんしている。篳篥用ヨシの唯一の産地、大阪府高槻市の「鵜殿(うどの)のヨシ原」の真上に、新名神高速道路の建設が決まったためだ。雅楽を担う宮内庁の楽部などからヨシの保全を求める声が上がり、地元でもこの七月、署名活動が始まった。 (小林泰介) ヨシ原は淀川河川敷に広がる約七十五ヘクタールで、甲子園球場の十八倍。ここで平安時代から採れるヨシの茎が加工され、篳篥の吹き口「蘆舌(ろぜつ)」になっている。江戸時代の古文書に鵜殿のヨシが最高と記録があり、宮内庁の楽部もここで採れたものだけを使っている。
宮内庁の羽毛田信吾長官は26日、土葬が慣例となっている天皇、皇后の葬送方法について「火葬の方向で今後検討する」と発表した。現在の両陛下の意向を踏まえた措置。墓に当たる「陵」は合葬することも念頭にし、規模や形式、葬儀の場所や内容を検討する。 宮内庁の関係者によると、一般社会で火葬が普及していることなどから、両陛下は自分たちも火葬が望ましいと考えられている。同時に葬送全体が国民生活に影響が少ないものとなるよう望んでいるという。 羽毛田長官によると、葬送方法の変更は以前からの懸案だった。心臓のバイパス手術を受けた天皇陛下の回復を待ち、この日の発表になった。
創業100年を超える京都府の企業などでつくる「京都老舗の会」の設立総会が21日、京都市で開かれた。家訓や社訓として代々伝わる「知恵の経営」を発信するほか、国内外の企業との交流やセミナーを実施し、老舗の力を経済の活性化に生かしていく。 府が約40年前から表彰している「京の老舗」企業が対象。清酒メーカーの月桂冠や京菓子の亀屋良永など約1300社と、老舗の経営哲学を研究する専門家が参加する。景気に左右されず、事業継続に価値を置く京都ならではの企業モデルの創出や、若手経営者の育成につなげる。
【シリンホト(中国内モンゴル自治区)=今村太郎】中国の内モンゴル自治区東部シリンホトなどで相次いだ抗議デモは、モンゴル族の男性をダンプカーではねて死亡させた漢族の男が「モンゴル族の命は安い」と、侮辱的な発言をしたのがきっかけだったことが地元住民の話で分かった。この発言がメールやブログでモンゴル族の学生らに広がったもようだ。 死亡したのは、炭鉱開発による自然破壊に反対するグループのリーダーで遊牧民のメルゲンさん(35)。シリンホトの東にある西ウジムチンで十日、ダンプの激しい往来が住民の生活を脅かすことに抗議し、運転手らとトラブルになった。 メルゲンさんはダンプに故意にはねられ、約百五十メートル引きずられた。運転手は事故現場で「賠償金は最高でも四十万元(約五百二十万円)にすぎない。保険も入っているから問題ない」と発言。いったん逃走したが、警察に逮捕された。
危機的な状況が続く福島第一原発。その復旧作業は放射能、時間との闘いで、作業員の確保が急務となっている。東京電力の要請を受けた協力会社は、各地にいる作業員たちを呼び寄せようと躍起になっている。中には法外な高給を提示された作業員もいる。 「日当四十万円出すから来ないか」。福島県いわき市からさいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)に避難している作業員藤田竜太さん(27)の携帯電話に、旧知の原発のメンテナンス業者から誘いが入った。 現場は福島第一原発。高給である以上、それだけ高い危険が待ち構えていることはすぐに分かった。電線の敷設作業をしている友人からは「おれ、もう被ばくしているかも」と聞かされた。 長男はまだ三つと幼く、妻(26)には新しい命が宿った。ためらいなく断った。藤田さんは、「五十代以上の人は高給につられて原発に戻っているらしい。でも、おれはまだ若いし、放射能は怖い。もう原発の仕事は
東日本大震災による大津波が発端となり、世界有数の原発事故を起こした東京電力福島第一原発。その設計や安全性の検証を担った東芝の元社員二人が本紙の取材に応じ、「設計時は、これほどの津波は想定していなかった」と証言した。東電の想定していた津波は最高で五・五メートル。実際には倍以上高い十四メートルを上回る大津波が押し寄せており、二人は設計に想定の甘さがあったと口をそろえる。 取材に応じたのは、一九七〇〜八〇年ごろに同原発の安全性を検証した元技術者の男性(63)と、七一年から順次稼働した同原発1〜3号機と、5〜6号機の設計に加わった元設計者の男性(69)。 タービンの安全性の検証に携わった元技術者は、原発の設計図の青焼きを見ながら「今回のような大津波やマグニチュード(M)9は、想像もできなかった」と振り返った。 元技術者は事故や地震が原因でタービンが壊れて飛んで炉を直撃する可能性を想定し、安全性が保
船上で4歳の恭子さんをひざに乗せるアインシュタイン博士(手前)、エルザ夫人(後方右)、恭子さんの母ていさん(同左)=渡辺峰道さん提供 相対性理論で知られるアインシュタイン博士(一八七九〜一九五五年)が、一九二二年に一度だけ来日した際に出会った四歳の日本人少女について、「養女にしたい」と両親に申し入れていたことが分かった。両親の反対で実現はしなかったが、博士が少女と撮った写真が残っており、天才学者の私生活の一面を知る貴重な資料となりそうだ。(井上幸一) 写真は、東京都葛飾区の会社員渡辺峰道(みねみち)さん(60)が所有。少女は渡辺さんの母恭子(やすこ)さんで、九〇年に七十二歳で亡くなった。 恭子さんの父知雄さんは元外務官僚で、当時はインド領事。欧州航路の「北野丸」(日本郵船)で英領セイロン(現スリランカ)から一家で帰国の途に就いた際、先にフランスから乗船して講演旅行で日本に向かっていた博士夫
皇居周辺を走るランナーが急増し、歩行者の苦情が相次いでいることを受け、東京都千代田区は、「皇居ランナー」のルールなどを検討する会議を9月にも設置する方針を固めた。同区は「事故が起こる前に何らかの対応を打ち出したい」としている。 (社会部・中山高志) 区によると、「皇居ランナー」が急増したのは東京マラソンが始まった二〇〇七年ごろ。区が昨秋に調査したところ、午後六時から九時までの三時間で約四千五百人が走っていた。関係者は「ランナー数は飽和状態に近い」と指摘する。 区には昨年秋ごろから、皇居周辺を散策する観光客などから「後ろから『どけ』と言われた」など、ランナーに関する苦情が約三十件寄せられた。区と都は今年一月、ランナーに歩行者への配慮を求める看板を設置したが、苦情は依然相次ぎ、区は対策を検討していた。 会議は、ランナー代表のほか警察、国、都などの関係者で構成。メンバー公募も検討する。ランニング
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