日本の開国史を見るとき、北方において地理的に接触があったロシアとの交流を振り返ることの重要性が近年指摘されています。そのような文脈の中で、政治史的な側面よりも文化や表象、儀礼といった側面に重きを置いて分析を行った本を読みました。国交がなく人の往来もほとんどなかった両国の交流、それはまさにお互いにとって「宇宙人との邂逅」であったと言えるのかもしれません。共によって立つ基盤がない中で、外交儀礼の段階から一つ一つ積み上げを図っていった苦闘とはどのようなものだったのでしょうか? 外交儀礼から見た幕末日露文化交流史―描かれた相互イメージ・表象 (MINERVA日本史ライブラリー)posted with amazlet at 13.12.17生田 美智子 ミネルヴァ書房 売り上げランキング: 1,312,335 Amazon.co.jpで詳細を見る ラクスマン来航時に松平定信が発した対露対策の基本方針
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