日本活断層学会(会長・岡田篤正京都大名誉教授)は10日、熊本県内で震度7を記録した4月16日の地震で地表に現れた活断層を保存するよう求めることを明らかにした。蒲島郁夫・熊本県知事に要望書を送る。 岡田会長は「地表の断層は風雨などですぐ不明瞭になったり、消失したりする。断層の保存は地震防災やその普及教育、自然への理解にも役立つ。被災した方々を思うと心苦しいが、断層が消失する前に要望したい」としている。 国内では、1891年の濃尾地震で出現した「根尾谷断層」(岐阜県)や、1995年の阪神大震災で現れた「野島断層」(兵庫県)が、国の特別天然記念物などとして保存されている。 政府の地震調査委員会によると、4月16日の地震の震源は熊本県内を走る「布田川断層帯」の一部。地下にある断層が地表に顔を出す「地表地震断層」が、同県阿蘇市から御船町までの数十キロで断続的に確認された。 同学会は、同県益城町の山林
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