奈良市内のスーパーマーケットで現金3万円などが入った客の財布を置引したとして、窃盗容疑で書類送検された奈良県警生駒署の前署長(60)=警視、定年退職=について、奈良地検は13日、不起訴(起訴猶予)処分としたことを明らかにした。 地検は処分理由について「被疑者が反省しているなど、犯行後の状況を考慮した」としている。 前署長は3月26日、奈良市内のスーパーで客が買い物用カートに置き忘れた現金3万円などが入った財布を盗んだとして、県警が任意で事情聴取。同月31日付で減給100分の10(6カ月)の懲戒処分となったが、同日に定年退職したため減給は適用されていない。県条例に基づき差し止められていた退職金の支給も、不起訴処分となったため全額支払われるという。