石川県珠洲市特産の「しちりん」の製造会社は、おととしと去年の地震に続いて今回の地震でも窯が大きく崩れる被害が出て、製造の再開が見通せない状況となっています。 能登半島は、国内最大規模の埋蔵量を誇る「けいそう土」の産地で、江戸時代から「けいそう土」を材料にしちりんが作られています。 珠洲市で年間5万個のしちりんを製造している会社では、今回の地震で作業場や店舗が入った建物が倒壊したほか、しちりんを焼く窯が大きく崩れました。 この製造会社では、おととし6月や去年5月に起きた地震でも窯の一部が崩れる被害を受け、再建して製造を続けてきましたが、今回の地震では全体が崩れたということです。 再建には数億円かかる見込みで、およそ35人の従業員も多くが避難先で生活を続けているため製造の再開が見通せない状況となっています。 しちりんの製造会社の鍵主哲社長は「ここまでの大きな被害は初めてで何から手をつければよい