バンビのような見た目のかわいらしさとは裏腹に、夜は「ギャー」という不気味な声をあげ、農作物や家庭菜園などを荒らす特定外来生物のキョン。千葉県南部で大繁殖し、2020年にはその分布は17市村にも上ったが、今や房総半島を北上し、茨城県内でも頻繁に目撃されている。茨城県の環境政策課はキョンのこれ以上の侵入や繁殖を防ぐため、情報提供者に褒賞金制度を開始した。 〈画像〉キョンにかじられたと思われるキュウリと、茨城県内で撮影されたキョン 報奨金制度の狙いは?本来は中国や台湾などで生息しているキョンが千葉県で大繁殖した理由は、約20年前に千葉県勝浦市で閉園した動・植物園から逃げ出したキョンが野生化し、千葉県南部を中心に大繁殖したからだとされている。 そのキョンが茨城県で初めて確認されたのは2017年のことだった。茨城県の県民生活環境部環境政策課の飯村勝輝課長補佐は言う。 「初めての目撃情報は千葉県と茨城