ブックマーク / lesliens225.hatenablog.com (11)

  • 私と岩波ホールと神保町 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    岩波ホールが閉館する報せを受けて、未だに気持ちの置きどころがわからずにいる。 上京して右も左もわからなかった頃、一番初めに居ついた土地が神保町だった。当時のバイト先が御茶ノ水にあったのだ。しばらくしてから、隣町の神保町が馴染みの場所になるのに、そう時間はかからなかった。バイトが終わると明大通りを神保町に向かって下り、明治大学のリバティタワーの裏手を抜けて錦華通りまで出る。そのまま靖国通りまで歩いて三省堂書店に入り、を立ち読みするのが私のささやかな娯楽だった。 そのうち神保町の古屋にも足を伸ばすようになり、少しずつ世界が広がっていった。古に混じって浮世絵や古地図が売られている店もあり、そんな店にいく時はいつも少しだけ緊張した。いかにもインテリな客層に馴染めているかを気にして、神妙な面持ちでを見定めるふりをしたこともあった。毎年10月下旬になると開催される神田古まつりでは、すでに絶版

    私と岩波ホールと神保町 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
  • 美味しい暮らし #2月編と今後の更新のお知らせ - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    忘れられない2月になりそうだ。何をしていてもウクライナのことが頭をよぎって胸がざわつく中で、久しぶりに行った喫茶店のテーブルに飾られていたガーベラがかわいかったとか、そういうことにばかり助けられ、そんな自分を不甲斐なく思う。 ・2022年2月のバレンタイン 今年のバレンタインは初めて夫に手作りの焼き菓子をふるまった。夫にリクエストを聞いたところ、焼いたいちごのタルトがいいとの事だったので、タルト型を使わない方法でベイクドタルトを作った。私は完璧主義なきらいがあるので、そんな自分を自覚させられるお菓子作りというものが苦手だ。けれど、このくらいラフなお菓子だったら無理なくできることがわかったのはうれしかった。 思えば初恋の男の子にあげたのも、六花亭にあるフリーズドライの苺が入ったホワイトチョコだった。彼はそこそこモテたので、他の人と被らなくて飽きない味のチョコレートをあげたかったのだ。今思えば

    美味しい暮らし #2月編と今後の更新のお知らせ - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
    studio_graph
    studio_graph 2022/03/13
    今私にできることは、生活をしながら時々彼らを思い出し、世界がよくなると思うことを考えながら行動することだけ
  • 日々に寄り添う誠実なおいしさ 「会津のべこの乳」に対する愛を伝えたい - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    はじめに 福島といえば酪農カフェオレが有名だが、実は福島の人なら誰でも知っているもうひとつの乳製品がある。それが今回紹介する「会津のべこの乳」だ。 その美味しさに開眼したのはまだ子どもだった頃。毎年年始になると、会津の親戚が贈ってきてくれるべこの乳が大好きで、鍋で沸かしたものをよく飲ませてもらっていた。牛乳を贈答品にするの?と思うそこのあなた、あなどることなかれ。会津のべこの乳は他の牛乳よりも甘くてコクがあってまろやか、なのにクセがなくて飲みやすい。この牛乳を飲んだら他の牛乳ではものたりなく感じてしまうくらい美味しいのだ。福島の人にとってべこの乳とは、かけがえのない味の代名詞と言っても過言ではない。 ところが東京にきてからは、なかなかべこの乳に出会うことができなくなってしまった。感染症が流行って福島にも気軽に帰れなくなり、あの味に対する恋しさは募るばかり。そんな中やっとべこの乳のオンライン

    日々に寄り添う誠実なおいしさ 「会津のべこの乳」に対する愛を伝えたい - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
  • 瓶詰めにして沖に流す - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    ハロー、ハロー、聞こえてますか。2021年の8月、都内では新規コロナウイルスの感染者数が増えてきています。1000人に1人が感染すると言われていて、明日は我が身かと不安を感じている今日この頃。あなたはいかがお過ごしですか? そういえば、延期だ中止だと言われていた東京五輪は結局開催されることになりました。最近は毎日のように日人選手がメダルを獲得したニュースが流れてきています。なんだかずっと遠くの世界のことのようで、いまだに実感がありません。 ワクチンを接種できなかった選手や、国内の情勢のため参加できなかった選手。フェアではない状況の中で、選手や関係者を危険にさらしながらメダルを獲得することに何の意味があるのか、いまだに私はわかりません。開催した組織からは「なぜ今五輪をしなければならなかったのか」という説明はされておらず、いろんな人の「何で」が置き去りにされたまま、大会は粛々と開催され続けて

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  • 1泊2日京都旅行【後編】 無鄰菴、鴨川デルタ、カレーうどん - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    前回の記事はこちらから。 lesliens225.hatenablog.com --------- 京都旅行2日目の朝はくもり。ホテルで朝がわりにヤオイソのフルーツサンドをべ、地下鉄に乗って蹴上へと向かいます。 朝の散策 蹴上インクラインを歩き、琵琶湖疎水の歴史を知る 無鄰菴で心置きなくボーッとする 旧三井下鴨別邸で出町ふたばの豆をいただく 昼の散策 元田中の町堂で、カレーうどんをアチチと啜る 鴨川デルタでひと休み 京都御所内を気ままにさんぽ 京都府庁旧館を駆け足で巡る 旅の終わりに 京都駅構内のキオスクで志津屋のカルネを買う 塩芳軒の干菓子と旅の余韻 京都という小宇宙 朝の散策 蹴上インクラインを歩き、琵琶湖疎水の歴史を知る 改札を出て、南禅寺の方面へ緩やかな坂を下っていくと、右手に奇妙な佇まいのトンネルが現れました。 一見古いトンネルのように見えますが、よく見ると中のレンガが

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  • 1泊2日京都旅行【前編】 街角のちいさな喫茶店から始まる旅 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    同じ街で暮らし続けていると、ふとした拍子に馴染みのない街を歩いてみたくなることがあります。ひと所に留まることができない性分なのか、年に何度か訪れる遠くへ行きたいという衝動。どこかに物理的に行けるということは、自分が来自由であることを自覚できる手段なのかもしれません。 旅に出る日の弾けるような高揚感と、新品のような朝の空気を感じたい。地元の人々が生活している空間に身を寄せて、土地の文化に触れたい。そんな気持ちと急かすような秋の気配に背中を押され、まだ紅葉が色づく前の初秋の京都へ向かうことに決めました。 旅の始まり 東京から京都へ向かう車窓 朝の京都をめぐる 東山七条の喫茶店でモーニング 京都国立博物館を気の向くままに散策 蓮華王院 三十三間堂をぶらり拝観 お昼から夕方にかけて 伏見稲荷で予定外のハイキング ヴォリーズ建築で北京中華を 京都府京都文化博物館で歴史に浸る 京都の夜 京セラ美術館

    1泊2日京都旅行【前編】 街角のちいさな喫茶店から始まる旅 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
  • 自粛期間中に料理が嫌になりかけた話 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    タイトルのままのことです。 東京都が自粛を要請した3月26日を皮切りに、巷では「おうち時間を楽しむ」と称したお菓子作りのレシピや、プロの考案した家庭で再現できるご馳走のレシピなどが次から次へと現れています。 ありがたいと思う一方で、1ヶ月近い自粛期間を経験して、別に楽しむことは強制ではないのだ、たとえ楽しめなくとも淡々と生活すればそれだけで良いのだ、と思うようになりました。 当初私は、外出ができない時間を自炊を充実させることに充てようと思い、スーパーで買った鮮魚を辻調理師専門学校の公開しているレシピで鯛めしにしたり、料理通信で見た好きなお店のレシピや、Instagramで無料公開されているレシピを家で再現してばかりいました。初めはプロのレシピを家庭でも真似することで、家でも外に近い味が楽しめることができ、外をしたい!という欲求が解消されることに満足感を得ていました。プロのレシピを一通り

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  • 美味しい暮らし #11月編 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    11月はいよいよ資格試験!ということで、空き時間はほぼ勉強ばかりしていて外は控えめでした。そしてその甲斐あって合格しました〜!うれしい。この報奨金で美味しいものをべに行くぞ。 とはいえ、まだ受ける試験がいくつかあるので、生活を朗らかに過ごしつつ気を抜かずにコツコツやっていきたい所存です。 ゆりちゃんちでタイ料理パーティー この日は夫の叔母と義姉と姪っ子とタイ料理パーティを楽しみました。 初めてお招きいただいた叔母さん(と呼ぶには余りにも溌剌としていて麗しく「逃げ恥」のゆりちゃんに似ているので、私はこっそりゆりちゃんと呼んでいます)の家はパウル・クレーを始めとした様々な絵画や、旅先で買ったであろう調度品があちらこちらに飾られていて、とても素敵でした。 デリバリーして頂いたタイ料理もとってもおいしかった!定期的に訪れるタイ料理欲が満たされました。特にラープガイが美味しかったです。レモングラ

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  • 美味しい暮らし #12月編 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    12月になると街が祝祭ムードに溢れて「今年も終わるんだな」という気持ちになります。年が変わっても日々は淡々と続いていくのですが、区切りを設けてあることで、なんとなく気持ちが一息つけるような気がします。 モヤモヤしたこと、腹が立ったこと、悲しかったこと、悔しかったこと、やりきれなかったこと、誰かに傷つけられたこと、傷つけたこと。新しい年はどんな自分になりたいか、相手に何ができるか。一年の総ざらいとして日々の行いや心を整理し、ひとつひとつ振り返るこの時間を、毎年ありがたく思います。 2020年も今よりもずっとより良い人でありたい。理性と心のバランスを保ち、独善的にならず、怒るべきことには抗議し、自分の思いを言葉にして伝え、自分と他者の尊厳を守り、身近な人たちを和ませるユーモアと笑顔をできるだけ心掛けたい。もちろんできない時もあるし、無理はしない。これは私の趣味でしていることなので、周りには求め

    美味しい暮らし #12月編 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
  • 2019年購入品振り返り - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    2019年の購入品を振り返る タイトルの通り、2019年に買って良かったと感じているもの、今後も使い続けたいと思っているものを振り返ってみようと思います。 スキンケア・ヘアケア部門 イグニス ブランウォッシュクリーム 洗顔はモコモコの泡で肌をこすらず洗うのが好きなのですが、最近乾燥が気になり始め、もう少し洗浄力がマイルドな洗顔料を使ってみたいと思い、様々な口コミを見てたどり着きました。 泡の立たないタイプで、始めは当に汚れが落ちるのか半信半疑で使用していたのですが、洗い上がりのざらつきがなくスッキリするのに、もちもちでふわふわの肌に仕上がり、ツッパリ感がないのに驚きました。 今は基的に朝の洗顔メインで使っていますが、肌が荒れがちな時期や、洗顔料を泡立てる手間を惜しんで寝たい時は夜も使用しています。 何よりハーブの香りが当に良くて、スキンケアをしているうちに自然と心が安らぎ、リラックス

    2019年購入品振り返り - 東京で暮らす女のとりとめのない日記
  • 美味しい暮らし #8月編 - 東京で暮らす女のとりとめのない日記

    気がつけばもう9月も終わろうとしており、光陰矢の如しを実感している今日この頃です。 仕事には慣れてきたものの、しんどくないかと言われたらそんなことは無く。 特に今月はコミュニケーションで悩むことが多かったのですが、とはいえ社会は多様な人がいて当然なので、これからはできる限り自分で工夫できるコミュニケーション(関わらないことも含め)を模索しつつやっていきたいと思ったりしたのでした。 ままならなさを前提にやっていくこと。売った恩は返ってこなくて当たり前、返ってきたら儲けもの。そのくらいのスタンスでやっていった方が気楽なのかもしれません。 ひとまず10月も健やかに生きるために睡眠を充分にとり、あまり先のことは考えすぎず、やるべきことをやり、美味しいものをべ、ちょっとの無理と充分な休息を繰り返しつつやっていこうと思います。 酒坊主 写真を見返すと、どうやら8月の初めは夫と酒坊主に行って飲んでいた

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