「仕事ぶりは真面目だった」「介護の知識を得ようと一生懸命、努力していた」。相模原市緑区の福祉事業所で菊地容疑者と働いていた同僚の女性は語る。 ただ、彼女自身の話を聞くことはほとんどなかった―。 職場の女性スタッフで「女子会」を開いたのは今年2月。最寄りの橋本駅近くのチェーン店の居酒屋で4時間ほど和気あいあいとお酒を飲んだ。「話したのは主に仕事の話だった」。菊地容疑者が名乗っていた「櫻井(さくらい)千鶴子」が偽名と知らず、皆が「櫻井さん」と呼んだ。 菊地容疑者がこの事業所で働き始めたのは2010年8月ごろ。同居していた高橋容疑者が社長に「経理に強い」と紹介したのがきっかけだったという。 女性は菊地、高橋両容疑者が以前勤めていた職場で知り合った仲だと聞いていた。一緒に暮らしているから恋愛関係にあることは分かっていたが、女子会で触れることもなかった。「いまの時代、いろんな事情や人間関係が