情報システムが分析処理をする場合、いったんデータをデータベースに格納してから、再度必要に応じて命令(クエリー)で参照して抽出する内部処理を行うのが一般的です。1回の処理は0.1秒で済むとしても、多数の人が繰り返し利用する状況では、数秒単位で処理が遅延します。 これに対して、刻々と収集される市場データをより短時間で処理できる方式として注目されつつあるのがCEP(複合イベント処理)です。例えば株のアルゴリズム売買を行うシステムのように、「直前の5分間で株式Aの価格が1%上昇し、株式Bの価格が0.5%下落した時、すぐに株式Cを買う」といった処理に適した手法です。この場合にCEPでは、直前5分間の値動きのデータをメモリー上に保持しておいて、すぐに簡易な処理を実行します。データベースにいったん格納するやり方に比べて数十~数百倍のスピードで情報をさばきます。データをいったん格納・抽出せずに、逐次処理す
![CEP(複合イベント処理)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)