高橋治之、竹田恒和を結び五輪汚職の温床にもなった「慶応三田会」 正と負の吸引力の源泉 華麗なる学閥を支える評議員選挙の狂騒 石川智也 朝日新聞記者 東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件では、受託収賄容疑などで逮捕・起訴された大会組織委員会元理事の高橋治之被告を含め、慶応義塾大学出身者が深く関わっていたとされる。 元理事が駆使した「慶応人脈」の力の源泉はどこにあるのか。日本随一の学閥の最新事情をあらためて探ってみた。 卒業生だけが入れる会員制クラブ 東京・日比谷の帝国ホテル地下1階。ブティックや料亭が並ぶ一画に、注意しなければ通り過ぎてしまいそうな部屋がある。目立たぬ色調の木製扉は常に閉じられ、小さな「会員専用」のプレートが無言で部外者を拒む。 上階にはセレブ御用達の会員制バー「ゴールデンライオン」もあるが、閉鎖性ではこの部屋の方が上かもしれない。ここは慶応義塾大の卒業生しか普段
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