金は化学的な腐食に強く非常な柔軟性を持った不滅の貴金属として、古くから貨幣や宝飾品として用いられて来た。現在の価格はグラムあたり3000円だが、密度が高いので扱った実感としては1ccあたり6万円というほうしっくりくる。サラリーマンの生涯賃金が100kg(5L)の金と同じぐらいというと高いのか安いのか微妙なところ。もし価格が1桁大きく生涯賃金と500ccペットボトルが等価だったらなんだか悲しくなるし、1/10の価格で1トン買えるようなら、「意外に安くね」という印象。 現在、金より高価な金属としてはプラチナが有名だ。グラム4500円といったところだが、金と違い昔から高かった訳ではない。20世紀初頭の万年筆や触媒需要として価格が数十倍に高騰するまでは、扱いも難しく使い道の無い金属だった。歴史上をみれば、古代には天から降ってきた金属(隕鉄)としてしか産出されなかった鉄が金の数倍の価格をつけていた時