目指すは都市対抗――。警視庁は来月にも、秋の人事異動に合わせ、硬式野球部を発足させる。 4万人超の警察官から、甲子園の出場経験者を含む有望若手選手の選定を終えた。球場確保や練習時間に制約がある中、来年には都市対抗野球大会の予選出場資格を得るため、日本野球連盟に加盟する。警察組織が本格的な野球部を結成するのは異例だが、企業チームの撤退が続くアマチュア球界からは歓迎の声が上がっている。 同庁によると、硬式野球部結成は、いずれも実業団リーグに出場するアメリカンフットボール部やバレーボール部に所属する警察官が、警察業務でも高い成果を上げていることがきっかけだった。 競技人口が多い野球界は競争が激しく、野球部発足に携わった同庁警備部の臼井祐一参事官は、「野球の世界で通用する人材なら、警察官に必要な協調性と体力、判断力もあり、組織強化につながるはず」と説明する。野球の第一線を退いても警察官として勤務で