共同印刷は6月4日、AI(人工知能)を活用して電子書籍の漫画画像を処理する「eComicScreen+」(イーコミックスクリーンプラス)を開発したと発表した。スクリーントーンなどによって生じる「モアレ」という縞模様やまだら模様を細部まで抑制し、細い線でも鮮明に、より自然な画像に仕上がるという。 電子書籍の漫画は、印刷用のデータをデジタル向けに縮小して作る。これまでは天地1200ピクセル程度の小さな画像にすることが多く、縮小時にスクリーントーンの網点(濃淡を表現する小さな点)がつぶれ、モアレが軽減されていた。しかしデジタルデバイスの高画質化に伴い、画像が1600ピクセル以上になるケースが増え、従来の画像処理では網点が残り、モアレが目立つようになっていた。 そこで共同印刷は2016年、印刷用のデータを電子書籍向けに変換する際、画像を解析してスクリーントーン領域を抽出し、モアレの軽減処理を施す「