4月17日京都大学iPS細胞研究所と武田薬品工業 <4502> は、心不全などの分野でiPS細胞を使った共同研究契約を結んだことを発表した。京都大学iPS細胞研究所(「CiRA(サイラ)」)は、国内最大手の製薬企業と組んで、いよいよiPS細胞の臨床応用へ本格的に乗り出すことになる。 そして、武田は4月1日にCEOに就任したばかりのクリストフ・ウェバー氏によって、同社の中期成長戦略である「Globalization」に向けてのベールを一枚剥いで見せたのである。この2つの組織がタッグを組んだ背景や今後の見通しなどについて解説していく。 武田の長谷川閑史前CEOが成長戦略として、グローバル製薬企業として攻めの経営の姿勢を崩さなかったことはよく知られている。その戦略の一環として、複数の海外製薬企業の大型買収や神奈川県の湘南研究所新設など巨額な投資を行ってきた。 しかしながら、その成果は長谷川氏がC