保存管理と補修計画 ―アジア近現代資料を中心として― 小 島 浩 之 (東京大学経済学部資料室助手) はじめに このワークショップでは、アジアの資料(いわゆる洋書でないもの)について、これらを歴 史史料として後世に伝えていくため、図書館や資料館といった組織が今どのような対応をとる べきかを、東京大学経済学部の事例を中心に考えます1。 東京大学経済学部には経済学部図書館(以下図書館)、経済学部資料室(以下資料室)、経済 学部文書室(以下文書室)があって、広義ではこれらを総称して東京大学経済学部図書館と呼 んでいます。つまり東京大学経済学部図書館は、一般書籍を扱う図書館部門だけを指すと同時 に、図書館、資料室、文書室の三者の総称でもあります。実はこの狭義の図書館と広義の図書 館を区別するのは大変難しく、私の話の中でもどちらを指すのか不明確な部分もあるかと思い ます。ただ、敢えて東京学経済学部
[紙の基礎講座]⑧ 紙の品質とトラブル対応あれこれ(その7) トラブル対応、その前に(4)…知っておきたい紙の基本品質(Ⅲ) 前回の続きです。 酸性紙・中性紙について かつて「百年後、本はボロボロ」とか、「古書・文献が消える」「貴重な古書が消えていく」、さらに「紙の崩壊」などと、ショッキングな見出しで新聞紙上に大きく取り上げられました。このボロボロになるのが酸性紙で、その対応として「永く残る本を」などと中性紙が脚光を浴びました。1982(昭和57)年ころのことで、今から25年ほど前になります。それは洋紙が明治時代に欧米から日本に伝わり、製造され、普及するようになって、ちょうど100年くらいの年月が経っている時期になります。 これを契機にわが国でも、文書類の保存性や紙の寿命への関心が高まり、書籍・筆記などに用いる印刷用紙(上質紙や塗工紙など)を中心に中性紙への転換が進んできました
HOME>>情報保存Q&A>>7.酸性紙、中性紙、再生紙 情報保存Q&A 7.酸性紙、中性紙、再生紙 Q1 酸性紙とは? わが国では、「酸性紙」の明確な定義はありませんが、国立国会図書館が「受け入れ新刊図書のpH調査」においてpH6.5未満の紙を「酸性紙」としています。同調査によれば、出版物の本文用紙の中性紙化率は1980年代に50%以下であったものが、現在では80%を超えています。 (pHは1~14までの値で示し、7が中性で7より低いものを酸性、高いものをアルカリ性という) 酸性紙化の最大の原因は硫酸アルミニウムです。この薬品は紙のにじみ止め剤(ロジンサイズ剤)の定着剤に使用されてきました。この硫酸アルミニウムが、紙に含まれる水分と反応して硫酸を生成し、紙を内部から崩壊させるのです。また酸性紙は、その保管環境の温度上昇にともなう相対湿度の低下が繰り返されると、紙に含まれる水分が徐々に失わ
[トップページ記事] [用語解説(4)] 14. 酸性紙、中性紙とは かつて「百年後、本はボロボロ」とか、「古書・文献が消える」「貴重な古書が消えていく」、さらに「紙の崩壊」などと、ショッキングな見出しで新聞紙上に大きく取り上げられました。このボロボロになるのが酸性紙で、その対応として「永く残る本を」などと中性紙が脚光を浴びました。1982(昭和57)年ころのことで、今から20年ほど前になります。それは洋紙が明治時代に欧米から日本に伝わり、製造され、普及するようになって、ちょうど100年くらいの年月が経っているころの話です。 これを契機にわが国でも、文書類の保存性や紙の寿命への関心が高まり、書籍・筆記などに用いる印刷用紙(上質紙や塗工紙など)を中心に中性紙への転換が進んできました。 今回は、酸性紙、中性紙について整理しました。 なお、2003年11月1日付けでFAQ(10) 中性
この問題にも前項の質問の場合と同様に、種々の要素が絡んでくるので単純にどちらが強いとはいえません。綴じ方の仕組みをよく理解して、自身が十分に納得したうえで得意先に説明しなければなりません。 無線綴じとアジロ綴じには、以下のような構造上の違いがあります。無線綴じでは、折り丁の背を切り取ってページを1枚ごとにバラバラに切り離し、露出した紙の断面に接着剤を塗布して固めることにより各ページを繋ぎとめます。一方、アジロ綴じでは、折り丁の背に15㎜カット、5㎜アンカット程度(この比率は会社によって異なります)のミシン刃を入れ、15㎜の開口部と開口部の間に5㎜の繋ぎ部分を残します。したがって、アジロ綴じでは各ページがお互いに対応するページと部分的に繋がっており、これが無線綴じとの相違点となります。この状態で開口部から接着剤を中折りまで押し込んで各ページを繋ぎとめるので、無線とアジロの違いを模式的に描けば
¥11,900,000 (Direct Cost: ¥11,900,000) Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000) Fiscal Year 2005: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000) Fiscal Year 2004: ¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000) Insertion-accelerated ageing test of paper in a condition that more resembles the real preservation condition of paper materials was conducted. This test showed that greater discoloration often oc
As of 22 April 2009 this website is 'frozen' in time — see the current IFLA websites This old website and all of its content will stay on as archive – http://archive.ifla.org 64th IFLA General Conference August 16 - August 21, 1998 Code Number: 115-114-E Division Number: VI. Professional Group: Preservation and Conservation Joint Meeting with: - Meeting Number: 114. Simultaneous Interpretation:
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