サークルクラッシャーという存在がいます。何らかのコミュニティを、主に恋愛関係によってぶち壊す(=クラッシュする)人のことで、そのほとんどが女性を示しています。とはいえ、私自身が通った大学で所属したサークルにサークラらしき影はなく……その後に就職した先にも「クラッシュしてやるぞ」と意気込む女性の気配はまったくなく……半ば都市伝説的な存在なのかな、と勝手に思うようになっていました。それだけに、7月に上梓された『岡田斗司夫の愛人になった彼女とならなかった私』(コア新書)は衝撃でした。 著者の鶉まどかさんは、サークルクラッシャーでした。どのようにしてサークルをクラッシュするのか、どうしてクラッシュするのか、サークラに惚れちゃう男性の特徴やサークラの方法論などなどが書かれた本書は大変興味深い。同時に、ここに描かれる社会現象は、サークラに留まりません。タイトルに「愛人」とあるように、権力者に口説かれて
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