色川武大のエッセイにこんなことが書いてあった。記憶より引用。 私はSMが大好きなので...(中略)...美しい女性に支配されてみたいという願望が常にある。私がSMに目覚めたのは、小学校の時に「アンクル・トムの小屋」を読んだのがきっかけだった。この慈愛深き顔をした小説は恐るべき毒を含んでいて、私は小説というものに初めて仰天したのだ。 この小説にエバという白人の少女が登場し、黒人奴隷たちの解放のシンボルとして崇拝されるようになるのだが、何のことはない、身体どころか心まで白人に支配された、究極の奴隷としての姿がそこにある。 それ以来、戦前の物資が不足しているおりにもかかわらず、奴隷が出てきそうな南洋を舞台にした小説を読み漁った。迫力は不足だったが、取り敢えず奴隷が出てくるだけで興奮できた。いつか究極のSM小説を書いてみたいと思いつづけていたが、当時ほとんど秘密出版に近かった「家畜人ヤプー」を読ん
竹中平蔵の「小さな政府」論を批判した稿の中で、新自由主義者の「小さな政府」への原理主義的志向は、実のところ古代奴隷制への回帰だと論じたことがある。その主張の中身を少しだけ埋めたい。最近は経済学の本や論文を全く読まなくなった。野口悠紀雄や田中直毅の頃はそれなりに読んでいた。最後は金子勝のセーフティネット論とクルーグマンの「流動性の罠」を表面だけ斜め読みして、そこから先は経済学の話が全く面白くなくなって読まなくなった。世の中を「勝ち組」と「負け組」に分ける経済理論には私は興味と興奮を覚えない。「勝ち組」と「負け組」の存在を社会的に前提した経済理論は読む気がしない。だから森永卓郎も読まない。私が読みたいのは、昔の宮崎義一のような夢のある格調高いマクロ・エコノミーであり、市民社会を構成する中産的な生活者である市民が、日本経済を分析したり構想する上で有意味な思考材料を提供する社会科学である。最近はそ
1 日本を今改革すべきだと考えるのはなぜですか? 基本的にはこの問題は経済の問題ではありません。日本の政治風土の問題です。 この問題は海外からの視点のほうがクリアに見えるでしょう。海外の視点の代表として、フィナンシャルタイムズ”http://news.ft.com/cms/s/8b1ded66-0a04-11da-b870-00000e2511c8.html”(参照)では、次のように、この改革を経済の問題ではなく、民主主義の問題として提起しています。たしかに、今回の選挙で反改革派が強い力をもてば、日本の民衆は政治改革というものの可能性を見失うことでしょう。 This would hand victory to the anti-reform rebels and thereby entrench the depressing lesson that a reform-minded prog
■ 只今、午前六時現在、首都を台風が直撃中である。日本は、地震と台風が当たり前の国である。だから、どのように考えても、「公共土木事業」が要らなくなるということはない。近年の問題は、「公共土木事業」が「福祉事業」のような存在になっていたことであろう。 ところで、この台風接近中、自民党本部では、興味深い催しをしていたようである。『毎日』記事である。 □ <自民党>メルマガ、ブログ発信者と懇談 武部幹事長 自民党の武部勤幹事長は25日夜、インターネット上の「メールマガジン」や「ブログ」で情報を発信している約30人と党本部で懇談した。小泉純一郎首相の改革姿勢をPRし、発信情報の中に盛り込んでもらうのが狙い。メルマガやブログは若者を中心に急速に普及しており、衆院選で勝敗のカギを握る無党派層を取り込む作戦だ。 ブログは個人でも簡単に作ることができる日記風のホームページ。広島6区から無所属で出馬を予定し
ハイドンの交響曲の変遷を理解するために個人的に作成した基本データ。主としてゲルラッハによる年代研究にもとづき、中野博詞による5時代の分類にあてはめました。編成は主としてウェブスター/フェーダー編のグローブ事典の作品表に基づいています*。 1.交響曲様式への模索:1757/65 2.シュトルム・ウント・ドランク:1766/73 3.聴衆への迎合と実験:1774/84 4.パリ交響曲(古典的完成):1785/89 5.ザロモン・セット(円熟):1791/95 (※注)広く使われているランドン版の楽譜では、FgやTimpなどが追加されていることがあります。2002-10-23に編成データの誤りをいくつか訂正しましたので、それ以前に印刷利用などされている方はご注意ください。 1.交響曲様式への模索:1757/65 ハイドンの初期交響曲は、大きくモルツィン伯爵家時代とエステルハージ家副楽長時代に分け
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