筑波大は31日、生命環境系の柳沢純教授と村山明子元講師が2003〜13年に発表した論文計30本のうち3本で、画像の切り張りなどの不正行為が見つかったと発表した。両氏は、昨年43本の論文不正が発覚した加藤茂明・東京大元教授の研究室の出身。同研究室の不正論文でも、今回の論文とは別に3本で筆頭著者になっていた。柳沢教授は31日付で退職、村山元講師も昨年8月末に退職しているが、筑波大は今後、両氏の処分を検討する。 筑波大は12年2月に不正を告発するメールを受け、学内に調査委員会を設けて調査を進めていた。この結果、両氏が筑波大着任後に発表した30本のうち、米科学誌「セル」などに06〜08年に掲載された細胞の遺伝子の働きなどに関する論文3本の中の四つの画像で、切り張りや、説明のつかない使い回しが見つかった。 調査に対し両氏は「当時のデータが残っていないので、経緯は分からない」などと説明し、意図的な