真珠庵「襖絵プロジェクト」 山賀博之『かろうじて生きている』:大徳寺真珠庵「襖絵プロジェクト」絵師紹介(3) Guideto Japan 文化 美術・アート 2018.08.14 一休さんゆかりの寺「大徳寺真珠庵(しんじゅあん)」(京都市北区)で、400年ぶりとなる襖絵(ふすまえ)制作が行われている。その歴史的事業に挑む現代絵師6人の作品と制作風景を、真珠庵に住み込む映像作家が紹介していく。第3回はアニメ監督でガイナックス代表の山賀博之さん。 寺の襖絵に描かれた戦闘機 消波ブロックに激しく打ち付ける波の音に、耳をつんざくようなウミネコの叫びが重なる。その視線の先にあるのは、なぜか戦闘機だ。寒々しく荒れる海を背景に、2つの飛行物体が不思議な波の円を挟んで描かれている。遠い空のかなたに都市のシルエットが浮かび上がっていることから、人間が暮らす世界なのだと推測できる。作品のタイトルは「かろうじて