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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (124)

  • 新型コロナ感染症 1枚の写真がインドネシアや世界に与えた衝撃

    新型コロナウイルスへの感染が疑われる患者の遺体が、インドネシアの病院の一室に安置されている。感染を防ぐため、看護師がプラスチックのシートで遺体を密封し、消毒した。(PHOTOGRAPHS BY JOSHUA IRWANDI) フォトジャーナリストのジョシュア・イルワンディ氏は、インドネシアの病院で働く人々への密着取材を行い、プラスチックシートで全身を包まれたCOVID-19で亡くなった犠牲者をとらえた印象的な1枚を撮影した。撮影にあたっては、被写体となった人物の特徴や性別がわからないよう、細心の注意を払った。 ナショナル ジオグラフィック協会の支援で、ナショジオの記事(2020年8月号「パンデミックと闘い続ける人類」)のために撮影されたこの写真は、インドネシアに暮らす2億7000万の人々の心を揺るがした。今回の世界的なパンデミックに対して、インドネシア政府は消極的とも思える姿勢を見せていた

    新型コロナ感染症 1枚の写真がインドネシアや世界に与えた衝撃
  • 新型コロナ、なぜこんなに「無症状」が多いのか?

    新型コロナウイルス感染症のパンデミックのさなか、チェコのプラハでホームレスの人々を診察する医学生たち。(PHOTOGRAPB BY MILAN BURES, ANZENBERGER VIA REDUX) 新型コロナウイルス感染症で厄介なのは、誰が感染を拡大させているのかが見えづらいことだ。 土曜日の晩には「元気」だったので大勢の人と接したが、月曜日になって咳、熱、疲労感に襲われ、感染していたことに気がついた。米疾病対策センター(CDC)の推計によれば、そんなふうに症状が出る前の人がウイルスをうつすケースは、感染例のおよそ半数を占める。 だが、さらに実態をつかみにくいのは、ウイルスに感染していても全く症状が出ない人のケースだ。CDCによれば、全米の感染例のうち、そうした無症状の感染者は4割に上るという。 発症前(pre-symptomatic)に他人に感染させる人や、無症状(asymptom

    新型コロナ、なぜこんなに「無症状」が多いのか?
  • イエネコの祖先、6000年前の中欧での暮らしぶりが判明

    ヨーロッパヤマネコ(写真はイタリアのナトゥラ・ヴィヴァ公園で撮影)は、6000年前のポーランドで近東から来たリビアヤマネコと同じ地域に生息していた。(PHOTOGRAPH BY JOEL SATORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 約7000年前、近東の「肥沃な三日月地帯」を出発した新石器時代の初期の農民たちは、ヤギ、ヒツジ、ウシ、イヌなど、新たに家畜化された動物たちも一緒に連れて移動していた。しかし彼らはおそらく、ヤマネコもこっそりとついてきたことには気がついていなかっただろう。(参考記事:「南米の小さなヤマネコ「コドコド」を知ってますか」) そして6000年ほど前に、現在のポーランドに到達した人々は、森を開拓して広々とした牧草地や農地へと変え定住し始める。こうした農耕地のそばにある洞窟で発見されたリビアヤマネコ(Felis silvestris lyb

    イエネコの祖先、6000年前の中欧での暮らしぶりが判明
  • 鳥の「新曲」が拡散、驚きのスピードが判明、研究

    カナダ、マニトバ州で歌うノドジロシトド(Zonotrichia albicollis)。新しい特徴のある鳴き方が、古い鳴き方を一掃しつつある。 (PHOTOGRAPH BY GLENN BARTLEY, MINDEN PICTURES) ほとんどの鳥には特有の鳴き声があり、それはあまり変わることはない。そのため、野鳥観察者は鳥を見なくても、鳴き声で種を認識できる。しかし、新たな研究によると、鳥の鳴き方が広範囲で急に変わることが明らかになった。 スズメ目のノドジロシトド(Zonotrichia albicollis)は、カナダをはじめ、北米に広く生息する小さな鳥だ。21世紀になる前、ロッキー山脈の西側のブリティッシュ・コロンビア州で、ある歌の節を3音を2音に変えて鳴くものが現れた。その歌は2000年からの20年間で、カナダ西部から中部にかけて広がり、今ではカナダのほとんどのノドジロシトドが新

    鳥の「新曲」が拡散、驚きのスピードが判明、研究
  • ライオン進化の歴史を解明、絶滅種をゲノム解析で

    朝日を浴びながら草むらを歩くアフリカイオン。タンザニアで撮影。(PHOTOGRAPH BY MELISSA GROO, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 今から3万年前、ライオン(Panthera leo)はさまざまな亜種に分かれ、4つの大陸に広がって生きていた。なかでもホラアナライオンはよく繁栄し、現在のスペインからユーラシア大陸を横断し、北米のアラスカやユーコンまで分布していた。その姿は先史時代の洞窟壁画に広く描かれている。 一方、アメリカイオンは、現生のアフリカイオンや絶滅したサーベルタイガーより大きく、北米全域とおそらく南米の一部にすんでいた。(参考記事:「絶滅動物サーベルタイガー、驚きの暮らしが判明」) 他にもアフリカ、中東、インドに多様な大きさや外見のライオンが生息していたが、大半がすでに絶滅している。しかし、科学者たちは遺伝学的な手掛かりを集め、絶滅し

    ライオン進化の歴史を解明、絶滅種をゲノム解析で
  • 新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明

    新型コロナウイルスの透過型電子顕微鏡画像。米国初の感染者から単離されたもの。球状のウイルス粒子(青く染色されている部分)の中に見える黒い点はウイルスのRNAの断面。(IMAGE BY CDC / HANNAH A BULLOCK; AZAIBI TAMIN) 無償で公開されているオープンソースプロジェクト「ネクストストレイン」(Nextstrain.org)は、アウトブレイク(集団感染)を起こした病原体の博物館のようなものだ。世界各地の研究機関が、患者から採取したウイルスの遺伝子配列データをここに投稿する。ネクストストレインはそのデータを使って、感染の広がり方を示した世界地図や、ウイルスの系統樹を描き出している。(参考記事:「オープンソースな養鶏は可能か―――遺伝子を企業支配から解放する」) ネクストストレインが取りこんだ新型コロナウイルスのゲノムは、3月末の時点で2000を超えた。データ

    新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明
  • 新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明

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    新型コロナウイルスはこうして広がっている、遺伝子技術で判明
  • 人類が新型コロナを克服する日、「集団免疫」獲得の可能性は

    2020年3月3日、英ロンドン地下鉄。乗客が車両に乗り込む中、駅員はマスクを装着している。(PHOTOGRAPH BY BRYN COLTON, BLOOMBERG/GETTY IMAGES) 急速に広がる新型コロナウイルスへの対策として、世界中の国々が職場や学校、人が集まる場所を閉鎖し始める中、英国が3月13日に発表した戦略は波乱を呼んだ。 英国は初め、多くの人が集まるイベントの禁止や移動制限などの厳しい措置を採用しないことを選択した。ウイルスを完全に叩きのめすのではなく、段階的な制限によって抑え込んでいくという戦略に、医療関係者の多くは驚いた。(参考記事: 「新型コロナ、都市の封鎖や移動制限はどうすべき?」) この戦略は、「十分な数の人が軽く発症し、免疫をつけること」による「集団免疫」の獲得を狙ったものだと、英国政府の首席科学顧問パトリック・バランス氏は同日に英テレビ局スカイ・ニュース

    人類が新型コロナを克服する日、「集団免疫」獲得の可能性は
  • 元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓

    アイルランド出身の料理人メアリー・マローン。腸チフスが集団発生した際、初めて保菌者と特定された人物だ。メディアはマローンを「腸チフスのメアリー」と呼び、マローンの裁判と強制隔離は世間の注目を集めた。1909年ごろに公開されたこのイラストでは、マローンが頭蓋骨を割ってフライパンに入れている。(CHRONICLE, ALAMY) ジョージ・ソーパーはいわゆる探偵ではなかった。彼は土木技師だったが、公衆衛生の専門家のような存在になっていた。そのため1906年、米国ニューヨーク州ロングアイランドの家主が腸チフスの発生源の追跡に苦労していたとき、ソーパーに声がかかった。その夏、家主はある銀行家の家族と使用人にロングアイランドの家を貸していた。8月後半までに、この家に暮らす11人のうち6人が腸チフスに感染したのだ。 ソーパーは以前、ニューヨーク州の職員として感染症の調査を行っていた。「『エピデミック・

    元祖スーパースプレッダー「腸チフスのメアリー」が残した教訓
  • 新型コロナウイルスに感染するとこうなる

    2020年2月3日、封鎖されている武漢の病院で、回診中に肺のCTスキャン画像を見る医師。(PHOTOGRAPH BY STR/AFP VIA GETTY IMAGES) 中国で猛威を振るっている新型コロナウイルスについては、まだ知られていないことが多い。しかしひとつだけ確実なのは、このウイルスに感染すると、体中に異変が起きるということだ。(参考記事:「新型コロナ、インフルやエボラと比べた危険度は」) SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)のように動物から人間へ感染した過去のコロナウイルスは、通常の風邪ウイルスとは違い、多くの臓器に広がって様々な症状を引き起こした。今回の新型ウイルスも例外ではない。(参考記事:「MERSワクチン、開発が進まない理由」) わずか1カ月あまりで2000人以上の死者を出したのはそのせいだ。致死率はSARSの5分の1程度のようだが、死者数は既

    新型コロナウイルスに感染するとこうなる
  • 100年前の日本を愛し、世界に伝えた女性記者

    着物姿の日女性と桜の木。エライザ・シドモアは後に、桜の木をワシントンD.C.にも植えようと尽力した。(PHOTOGRAPH BY ELIZA R. SCIDMORE, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 1883年、エライザ・シドモアは、アラスカ行きの郵便船に飛び乗った。 ワシントンD.C.での生活にうんざりしていた彼女は、ナチュラリストのジョン・ミューアがサンフランシスコの新聞に寄稿した感動的な風景に心を動かされた。米国は1860年代にロシアからアラスカの地を購入したが、そこを訪れた米国人はまだほとんどいなかった。恐れを知らない27歳の記者兼写真家は、未知なる大地を自分の目で確かめることに決めた。 シドモアは毎朝6時に起き、コーヒーとロールパンの朝をとると、オーロラを見たり、手紙を書いたりしながら1日を過ごした。後年、彼女はインタビューで、「水彩画のような風景

    100年前の日本を愛し、世界に伝えた女性記者
  • 失われたマメジカ、ほぼ30年ぶりに発見

    カメラトラップ(自動撮影装置)がとらえたベトナムマメジカ(Tragulus versicolor)。ここ30年近く目撃例がなく、科学が見失っていた種の1つ。その生態については、ほとんど何もわかっていない。(PHOTOGRAPH BY SIE/GWC/LEIBNIZ-IZW/NCNP) ベトナム南部の低地で、絶滅が危ぶまれていたきわめて珍しい動物の生きている姿が撮影された。この動物はマメジカの一種、ベトナムマメジカ(学名:Tragulus versicolor)。11月11日付けの学術誌「Nature Ecology & Evolution」で報告された。 ベトナムマメジカは、小さな牙を持つ小型のシカのような動物で、ここ30年近く記録がなかった。最後の記録は1990年、ある猟師が仕留め、標として科学者に寄付したものだった。(参考記事:「絶滅と思われたカエルを再発見、13年ぶり、南米」) 「

    失われたマメジカ、ほぼ30年ぶりに発見
  • 伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる

    カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島の海岸に生息するキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)は、2種類の伝染性がんに感染する可能性がある。(PHOTOGRAPH BY CHERYL-SAMANTHA OWEN) はるか昔、北半球のどこかで、ムール貝の仲間であるキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)が、白血病に似たがんにかかった。たった一つの細胞の変異から始まったがんは、増殖を繰り返し、貝類の血液にあたる血リンパに乗って体中に広がった。 ここで意外なことが起こった。どういうわけか、がんが水を伝って他のキタノムラサキイガイに感染したのだ。新たな宿主の中でさらに増殖を繰り返したがん細胞は、次々と他の貝へ感染していった。 さらに不思議なことに、がんの広がりはキタノムラサキイガイにとどまらなかった。フランスなどに生息するヨーロッパイガイ(Mytil

    伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる
  • 第1回 依存症は厳罰主義では解決しない

    薬物依存、とりわけ、覚せい剤の乱用は、現在の日社会におけるひとつの大きな問題だ。 厚生労働省によれば、平成になってからの四半世紀、覚せい剤取締法違反で検挙された人数は時に2万人、近年、減少傾向にあるとはいえ毎年1万人以上を数える。これは、違法薬物の中で圧倒的な1位で、2位の大麻にくらべて常に数倍にのぼる(いずれも輸出入や製造・栽培についての検挙も含まれているので、単純に使用したことで検挙された人の数ではないことには留意)。 社会的な関心も大きい。 例えば、芸能人が、覚せい剤を使って逮捕されたとする。 ワイドショーはもちろん、ニュース番組ですら、時に政治や国際問題よりも多くの時間をさいて伝える。スポーツ紙や週刊誌は、さらに強い関心を寄せるかもしれない。 「転落への道」「心の闇」などといった紋切り型の言葉を使い、「信頼を裏切った」「ファンに申し訳が立たない」と断罪することも多い。 「いち早い

    第1回 依存症は厳罰主義では解決しない
  • 解説:380万年前の猿人、人類史をこう書き換える

    新たに発見された頭蓋骨MRD-VP-1/1は、アナメンシス猿人という初期の人類のものである。(PHOTOGRAPH BY DALE OMORI, COURTESY OF THE CLEVELAND MUSEUM OF NATURAL HISTORY) アフリカ、エチオピアでヤギの囲いを作ろうと地面を掘っていた男性が、特別な骨を見つけた。約380万年前に亡くなった人類の祖先の、ほぼ完全な頭蓋骨だ。 8月28日付けの科学誌『ネイチャー』に発表された論文によると、この頭蓋骨はアウストラロピテクス・アナメンシス(アナメンシス猿人)のものと判明した。これまでに発見されたアウストラロピテクス属(150万〜400万年前に生息していた初期人類)の頭蓋骨の中では最も古い。 論文の筆頭著者である米クリーブランド自然史博物館の古人類学者ヨハネス・ハイレ=セラシエ氏は、「380万年前の人類の先祖はどんな顔をしてい

    解説:380万年前の猿人、人類史をこう書き換える
  • 高齢ゾウほど交尾に積極的、50代はフル回転、研究

    小さなメスと交尾しようとするオスを、ほかのメスが妨害する。ケニアのサンブル国立保護区にて。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL NICHOLS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 高さ3メートル余り、体重6トンを超すアフリカゾウ「マット」は、地球上で最大級の動物だ。厚い皮膚を持つこのオスは、52歳という年齢にもかかわらず、今も驚くほどのエネルギーを交尾に費やしている。 6月24日付けで学術誌「Journal of Animal Ecology」に発表された新たな研究によれば、むしろマットのような高齢のオスは、メスを探し出して交尾することに若いオスよりずっと多くの労力をつぎ込んでいることがわかった。 マットは、ケニアのサンブル国立保護区とバッファロー・スプリングス国立保護区にかけて分布する個体群の一員であり、1年のうち約3カ月間、生殖行動に駆り立てられる。生物学者が

    高齢ゾウほど交尾に積極的、50代はフル回転、研究
  • 【動画】なぜセックスは隠れてするのか、鳥で研究 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    アラビアヤブチメドリ(Turdoides squamiceps)は人間と同様、優位に立つカップルでも日常的に性行為を隠す。このような行動が科学文献に記録されている、人間以外で唯一の種だ。研究チームがその理由を探った。 アラビアヤブチメドリ(Turdoides squamiceps)の英語名 Arabian babbler は、アラビアのおしゃべりという意味だが、名前に似合わず私生活を他言することはない。 最新の研究によれば、群れのなかで優位に立つカップルであっても、アラビアヤブチメドリはわざわざ仲間から隠れて交尾を行うという。このような行動は人間特有のものと広く考えられてきた。(参考記事:「東ヒマラヤの新種――チメドリ」) 「群れを支配するオスとメスはカップルとしてのコミュニケーションや交尾そのものを隠すため、相当な努力をしています」と話すのは、学術誌「Evolution and Huma

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    synonymous
    synonymous 2018/11/26
    エモさがある。
  • ネアンデルタール人の暮らし、なんと週単位で判明 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    今回の研究で分析対象となった歯と同じように、写真のネアンデルタール人の歯にも、持ち主の生活や癖が刻み込まれている。(PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK) ターニャ・スミス氏は、まるでを読むように歯を読む。 歯を構成する各層には、べものから病気まで、さまざまな情報が刻まれている。オーストラリア、グリフィス大学の自然人類学者であるスミス氏は、15年以上をかけて歯の化学的性質と物理的構造を調べてきた。しかし、環境が変化したときに、それらがどうなるのかについては、長いこと取り組んでこなかった。 「人類の起源を研究している人々は、かなり前から、気候変動や気象が不安定になった期間が人類の進化に重要な役割を果たしていると考えています」とスミス氏は言う。しかし、氷床コアや花粉の記録など、当時の気候を知る手立てからは、個体にどんな影響があったかを検討するほど短期間の変動はわからない。 今、そ

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  • 第2回 キャノーラ油の起源と、もしかしたらすごい社会貢献度 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    ケンブリッジ大学MRC疫学ユニットの今村文昭さんは、所属の名前の通り疫学者だ。栄養疫学というサブジャンルで博士号を取得し、キャリアを積み上げてきた。 まずは栄養疫学とはどんな分野なのだろう。 「その名の通り、栄養学と疫学との学際領域です。事ですとか、それに関連する生活習慣や環境が健康とどう関係しているのか研究します。そして、臨床や予防政策に生かせる知見を生むのが大きな目標です。糖尿病の予防よりも前から、心臓の病気やがんの予防をターゲットにしてきたこともあって、メジャーな疫学領域の一つだとは思いますね」 よく「がんの予防にこんなべ物」というような健康情報が流れることがあるが、ああいったものは基的には栄養疫学に基づいている。基づいていない場合は、かなり怪しい情報ということになる。 ちなみに、教科書に書かれているような栄養疫学の歴史の中で、その力を示す典型的な研究成果を一つ挙げるとすればど

    第2回 キャノーラ油の起源と、もしかしたらすごい社会貢献度 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 胎盤持つ哺乳類に「光回復」機能がないのはなぜ? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    ソマリアの洞窟に生息する目が退化した魚、Phreatichthys andruzzii。紫外線で傷ついた組織の自己治癒能力も失われていることがわかった。(PHOTOGRAPH COURTESY LUCA SCAPOLI AT THE UNIVERSITY OF FERRARA) 胎盤を持つ哺乳類が誕生したのは、およそ1億6000万年前のことと考えられている。恐竜たちが地球を支配していた時代だ。 当時のほとんどの哺乳類はリスほどの大きさで、恐竜を避けて夜にのみ行動する方がはるかに安全だった。そうした暗闇での生活のなかで初期の哺乳類は独自の進化を遂げ、その痕跡が現代の哺乳類の遺伝子にも刻まれているとする仮説がある。(参考記事:「最古の真獣類化石、1億6千万年前」) 10月11日付けで学術誌「Current Biology」オンライン版に発表された新たな論文によると、哺乳類は、長期にわたり主に暗

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    synonymous
    synonymous 2018/10/17
    フォトリアーゼ(Photolyase)(EC 4.1.99.3)