サウジアラビアのサルマン国王が25日、南仏コートダジュールの別荘に入った。「お付き」に加え、仏在住のサウジ国民ら1千人が集う大バカンス。近隣の高級ホテルなどは歓迎しているが、警備の理由で近くの海岸は立ち入りが禁じられ、市民には不満も募る。 別荘は保養地カンヌの東隣バロリスゴルフジュアンにあり、浜辺に下りる臨時のエレベーターが取り付けられている。AFP通信によると、別荘地は1キロにわたり、在仏のサウジ大使館は王室関係者らのためカンヌなどに数百の部屋を予約している。 1月に死去したアブドラ前国王は10年間の在位中、一度もこの別荘を使わなかったが、新国王が南仏のバカンスを復活させたという。 仏当局はボートなどの航行も制限しており、サウジ王室の「プライベートビーチ化」に不満が噴出。地元議員がネット上で呼びかけた反対署名には12万人以上が賛同している。(パリ=青田秀樹)