CPU黒歴史今回のお題はCyrixの「Gobi」である。あるいは(初代)「VIA C3」と言うべきかもしれない。これもまた、歴史の狭間で捨てられてしまったCPUである(関連記事)。 資金難からNSに買われるも CPU性能競争から脱落 元々Cyrixという会社は、互換FPUメーカーとして1988年に設立された。最初は80387互換、ついで80287互換のFPUを出していたが、386互換の「Cx486SLC」「Cx486DLC」でx86互換CPUメーカーに仲間入りする。以後の快進撃は連載65回でも説明しているので、そちらをご覧いただきたい。 Cyrixの快進撃は、「6x86」(M1)と「6x86MX」(M2)世代で打ち止めになってしまう。その理由は大きく2つ。資金的な問題とエンジニアリング的な問題であった。 もともとCyrixは独立企業であったものの、ベンチャー企業にありがちな資金不足の問題は