【パリ=三井美奈】イタリアで今月発足したポピュリズム(大衆迎合主義)2党の連立政権が、移民629人を乗せた民間救助船の接岸を拒否し、フランスのマクロン大統領が「無責任」だと批判した。これに対しイタリアは13日、トリア財務相の訪仏を中止。両国の舌戦に発展した。 船は仏独などに拠点を置く人道団体が運営するアクエリアス号。今月9~10日、地中海をゴムボートなどで漂流していたアフリカ移民らを救出後、伊シチリア島で寄港を拒否された。 マクロン氏が12日、イタリア政府を批判すると、コンテ伊首相は「移民問題に目をそらす国から、偽善的な説教を受けるいわれはない」と反論。15日にコンテ氏の訪仏が予定されていたが、サルビーニ伊内相は13日、「仏政府が謝罪しないなら行かなくてよい」と主張した。これを受け、マクロン氏は電話で、コンテ氏に「イタリア人を傷つけるつもりはなかった」と弁明。両首脳は今月末の欧州連合(EU