図書館で借りた平岡敏夫『北村透谷――没後百年のメルクマール』(2009年)の中に、「透谷とアメリカ革命」について論じたエッセイがある。これは、1994年5月に、「アメリカ革命の発祥地であるボストンで」、平岡氏がハーヴァード大学ライシャワー研究所主催の明治研究学会に参加したとき、透谷と(透谷が書簡で言及している)パトリック・ヘンリー*1、透谷とアメリカ革命との関係について報告したときのことを書いたもので、6ページほどの英文のレジュメも載っている。 私は一応英文科を出ているが、英語の読み書きはほとんど初心者並みなので、久しぶりに英文を声に出して読んでみた。その中に、“the Freedom and People’s Rights movement”という言葉があり、一瞬「?」と思ったが、読んでそのまま、これは「自由民権運動」の英訳である。 ここでふと思ったのは、われわれは普通、「自由民権運動」