犠牲者非難とはvictim blaming の訳語で「その人の不幸を自業自得であると非難する」という言語行為をさします。 「肺ガンになったのは、おまえがタバコを吸っていたからだ」 、「性病になったのは、遊びすぎたんじゃない?」 、「いじめは、いじめられる側にも原因がある」という構図をもつ責任追及の論理で、病気になった「犠牲者」を結果的に非難することです。これらは、原因と 結果を客観的に関連づけるという検証思考を停止して、《自分がそう思う偏見を自己正 当化する完全な誤った判断》です。 ドメスティクバイオレンス(DV)、デートレイプやデートハラスメントなどの犠牲者に対して、あ なたがしっかりしてなくてはいけないという慰めの主張の根拠にもこの犠牲者非難があるものがあります。 心理学における共依存という仮説も、しばしば犠牲者非難として誤用される可能性があります。 病気になるのは本人が養生しないから