先日NHK「ワンダー×ワンダー」という枠だったと思うが、「シャル・ウィ・“ラスト” ダンス?」という番組を見た。バレリーナの草刈民代さんの最終引退公演「エスプリ~ローラン・プティの世界~」までのドキュメンタリーという仕立てで、それを見守る夫の周防正行さんもよく描かれていた。そういえば、二人の馴れ初めともなった1996年(平成8年)の映画「Shall We ダンス?」(参照)を見過ごしていたと思い出し、この機に見ることにした。私が沖縄に出奔した翌々年のことだ。その前には私は池袋駅の圏内に住んでいたこともあり、映画に出てくる江古田あたりのあの時代の風景が妙に懐かしかった。 話は、さえない会社の経理畑の42歳サラリーマン杉山正平が、通勤電車の窓からたまたま見かけた、ダンス教室の窓に佇む美女岸川舞に、心を奪われ、彼女に接近するためにダンス教室通いとなり、次第に社交ダンスにのめりこんでいく物語である