およそ100年前にパリの画壇で活躍した画家の藤田嗣治が、亡くなる2年余り前にみずからの肉声を録音したテープが、調査されないまま残されていることがわかりました。「力の続く限り、やってみたい仕事がござります」などと、死を意識するなかで画業にかける思いも伝わる内容になっています。 その藤田がみずからの肉声などを録音したテープが、晩年を過ごしたパリ郊外のアトリエを兼ねた自宅に、調査されないまま残されていることがわかりました。 録音は複数回行われて12時間分が残され、このうち少なくとも6時間は日本語で語っているということです。 最初の録音は、日付に触れている中では、亡くなる2年半ほど前の1965年7月30日の分で、冒頭、「私が生きている間にどんな声をしていたか残しておいて、後世の人に聞かせておくこともまんざら無駄なことじゃないと思います」などと、これから録音を行う心境を語っています。 また9月30日