今どきの驚くような3Dアートを見ると、どのようなテクノロジー(とくに3Dプリントなど)を使ったのかと考えるのは自然なことだ。「3D printed art」とググってみれば、私の言っていることがわかると思う。3Dソフトウェアと3Dプリントの無限の可能性を駆使した目を見張る彫刻に目眩がするような形状の傑作が見られる。 しかし、なかには3D技術で作品全体を作るのではなく、全体のワークフローの一部としてそれを使うアーティストもいる。昔ながらの製作方法にこだわりながらも、3D技術を採り入れて作業を効率化しようというアーティストもいる。デジタルと手作業のワークフローを組み合わせるアーティストもいる。こうした人たちは、伝統的な手法を保ちつつ、可能性を広げていくことができる。 今日は、3D技術をショーのスターとしてではなく、もともとの作品や制作手法に新風を吹き込む手段として活用している例を紹介したい。