何週間か前のことだが、京都の大学から声がかかり、一般の講義やメディア関係のゼミのいくつかで、講演してきた。「日本のメディアはいま、どんな病気にかかっているのか」「処方箋はあるのか」みたいなテーマが、中心だった。で、夜は連日飲み会である。私くらいの年齢になると、若い学生さんたちと膝を交えて話す機会はそう多くないから、こういう時間は本当にありがたい。何かの役に立てるのであれば、都合の許す限り、どこでも、そういう機会をつくりたいと思う。 で、その京都で、ある大学院生に会い、種々の話をした。彼は記者クラブ問題を題材に論文を書いているのだけれど、その際、手渡された資料を読みながら、私は仰天してしまった。知らなかった。舞台は日本ではなく、韓国である。しかし、記者クラブをめぐって、かの国にこんな「事件」があったとは。 よく知られているように、韓国には、ほんの数年前まで、日本の記者クラブと同様の記者クラブ