ブックマーク / manba.co.jp (26)

  • ステーキ焼くときには化学調味料を振ろう—中華料理漫画の隠れた傑作・東城三紀夫『おなかはすいた?』 | マンバ通信

    スポーツや頭脳ゲームのような広義の「バトル」を描く作品においては、「物語のスタート時点では、主人公はそのジャンルの素人」というパターンがしばしば見られます。スポーツでなら『SLAM DUNK』や『アイシールド21』など、頭脳ゲームなら『ヒカルの碁』『アカギ』など、色々と思いつきますね(もちろん、『キャプテン翼』や『咲-Saki-』などのように、最初から実力者というパターンも多いですが)。 ただ、「バトルもの」であってもこのパターンがあまり見られないジャンルというものがあります。料理漫画(の中の「料理対決」をメインとするもの)です。以前紹介した『スーパーくいしん坊』をはじめ、『ミスター味っ子』『鉄鍋のジャン!』『中華一番!』『戟のソーマ』など、この手の作品の主人公は「実家が料理屋」などの理由で、物語開始時点からある程度以上の実力者であることが多いです。 しかし、「料理対決」がメインであり、

    ステーキ焼くときには化学調味料を振ろう—中華料理漫画の隠れた傑作・東城三紀夫『おなかはすいた?』 | マンバ通信
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    t_f_m 2024/09/16
  • 嶺岸信明インタビュー(後編):『天牌』黒沢の帽子にはあの漫画家のイメージがあった!? | マンバ通信

    前編はこちら なお、あまりに長期連載である『天牌』については展開のネタバレが幾つかありますので、その点のみご注意ください。 狩撫麻礼氏と『オールド・ボーイ』 ——『麻雀時代』とかは雑誌が潰れて、『てっぺん』『幻に賭けろ』と90年代前半まではずっと麻雀が多かったですよね。同時に、日文芸社の方でも『はぐれT.C.』とか『さわがせ屋』とか色々やられてますね。 嶺岸 『さわがせ屋』とか久々に名前聞きましたね。やってましたね。 ——ちょっと今のイメージとは違うコメディっぽい感じだったりして。 嶺岸 あれは『別冊ゴラク』ですね。そもそも青柳先生のところにいた時に編集者の方がよく来てたんです。日文芸社でも小学館の『ビッグゴールド』みたいなやつ……。 ——『カスタムコミック』(注23:79〜82年。『ビッグゴールド』(78〜85、92〜99年)とともに、大御所作家を揃えた豪華執筆陣の雑誌)ですかね。

    嶺岸信明インタビュー(後編):『天牌』黒沢の帽子にはあの漫画家のイメージがあった!? | マンバ通信
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    t_f_m 2024/04/10
    "嶺岸 天牌、136巻までじゃないかっていう話はしてたんですよね。麻雀牌の数。そう言われると納得したというか妙に気持ち入ったというか。あーそうか、そうだなって"
  • 嶺岸信明インタビュー(前編):麻雀漫画単行本冊数日本一になる漫画家の麻雀原体験 | マンバ通信

    デビューしてから約40年。麻雀漫画史上空前の大河連載作品『天牌』を筆頭とした、麻雀漫画単行冊数日一(当然世界一でもあります)の漫画家であり、麻雀以外でも、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞映画の原作にしてアイズナー賞も受賞した『オールド・ボーイ ルーズ戦記』(原作:土屋ガロン(狩撫麻礼))など数多くの作品を発表してきた嶺岸信明氏。青柳裕介氏のアシスタント時代から 『週刊漫画ゴラク』で現在連載中の『オーラス-裏道の柳-』まで、ゴラクの担当編集A氏を交え、じっくりとお話を伺いました。 漫画家デビューのころ ——まずは漫画家を目指されるまでのことからお伺いしたく思います。宮城県のご出身と以前仰っていましたが。 嶺岸 そうです。加美町っていうところです。『ぼのぼの』のいがらしみきおさんが同じ加美町出身ですね。 ——昔の、「日漫画学院」のリレーインタビューに「矢口高雄さんや石井いさみさんの作品を模

    嶺岸信明インタビュー(前編):麻雀漫画単行本冊数日本一になる漫画家の麻雀原体験 | マンバ通信
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    t_f_m 2024/04/05
    "——本当に日本一になっちゃって、誰にも抜けなさそうな記録を作りましたからね。日本一どころか世界一ですよ。ギネスじゃないですか。 編集A 実はギネスに申請したことあるんですけど、ジャンルが狭すぎるって断"
  • テリブル四川! 横山光輝『長征』で四川省の恐ろしさを知ろう | マンバ通信

    『長征』 近現代の中国史で重要な事柄の一つに、1934〜36年にかけて、紅軍(中国共産党)が国民党軍と交戦しながらの1万2500kmに及ぶ逃避行を続けた「長征」があります。この過程で紅軍における毛沢東の指導権が確立されており、現在の中国共産党政府につながる歴史の転換点といってよいでしょう。今回紹介する横山光輝『長征』は、タイトル通りその長征を描いた作品です。73年の『ビッグコミックオリジナル』で連載され、長く未単行化でしたが、04年に講談社漫画文庫から初めて単行が出されました(この頃の講談社漫画文庫は未単行化作品も含めた横山作品を多くリリースしています。巻末解説の出来も概して良いので気になったら買いです)。参考資料として、岡隆三『長征』(1963年に最初のが出たのち、70年に新資料を加えて再編されたもの)が挙げられています。 ……と、ここまでの説明では、どうにも指が動かないとい

    テリブル四川! 横山光輝『長征』で四川省の恐ろしさを知ろう | マンバ通信
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    t_f_m 2023/07/11
    あとで
  • 矢口高雄の描く田舎は美しく、そして容赦がない——『おらが村』『かつみ』 | マンバ通信

    『おらが村』 「四畳半SL旅行」の記事で、おらが地元の神奈川県川崎市には「藤子・F・不二雄ミュージアム」があると書きました。このFミュージアムは、「生田緑地」という公園内の施設です。この生田緑地、「緑地」という名の通り自然林などを保全しているのですが、それだけではなく「川崎市の文化の殿堂」といった感じの存在でして、Fミュージアムの他にも、『TAROMAN』で再び脚光を浴びた岡太郎美術館もありますし(『TAROMAN』作中に登場した「奇獣」の元ネタ作品もだいたい見れます。川崎に美術館があるのは、太郎の母方実家が川崎市高津区だからです)、そして「日民家園」という野外博物館もあります。これは江戸東京たてもの園とか博物館明治村とかみたいな建物を公開保存している博物館なのですが、その名の通り「民家」に絞っているのが特徴で、南部曲屋から白川の合掌造りまで、東日を中心に主に茅葺きの古民家が立ち並ん

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    t_f_m 2023/05/25
  • 70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり |

    70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり 『5ヤーダー』 アメフトというスポーツがあります。アメリカでは大人気のスポーツですが、日ではそこまででもない。しかしそんな中でも『アイシールド21』というヒット漫画が存在した……ということはご存じの方も多いことでしょう。では、『アイシールド21』以前にアメフト漫画というものはなかったのか?といえばもちろんそんな事はありません。今回紹介する小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』もそのうちの一つ。連載は77〜79年の『月刊少年チャンピオン』、単行は全8巻です。 先に、ちょっと時代背景を説明しておきましょう。実は70年代の日では、ちょっとしたアメフトブームが起きていて、子供文化にかなり影響を与えていたのです。74年にはフィンガー5が「恋のアメリカン・フットボール」とい

    70年代アメフトブームの中で生まれた丁寧な正統派スポーツ漫画。の、はずが——小堀洋+守谷哲巳『5ヤーダー』の恐るべき路線変更っぷり |
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    t_f_m 2023/05/25
    "いやー、漫画に路線変更というもの自体はよくあることではありますが、ここまでのものはなかなかありません。なぜこのようなことになってしまったのか。なぜ……"
  • 出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴島生『雀鬼地獄の対決!』他) 『フランケンシュタインの男』および日野日出志作品の記事で、ひばり書房という会社は「同じを表紙とタイトル変えて別のに見せかけて販売をしたりしていた」「奥付の日付が適当で初版がいつかよく分からない」という旨を書きました。ただこれ、80年代以前の漫画出版界、中でもメジャーじゃない所ではそこまで珍しいものではなく、例えば80年代竹書房の近代麻雀コミックスなんかはこうです。 能條純一『哭きの竜』(竹書房)より 初版の日付も書けや!(「Printed in Japan 1986」とあるのと連載開始時期を考えると1986年の前半だと思うんですけど) 初版ならこれでもいいんですけど、ヘタにヒットした作品、例えば『フリテンくん』の1巻

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴
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    t_f_m 2023/02/15
    "『月刊漫画ゴリラ』" / "この雑誌もまあ変な雑誌というかなんというか……国会図書館とかには(当然のように)入ってない"
  • 30年の時を経て時代が追いつきつつある料理漫画—あかねこか+谷上俊夫『私立味狩り学園』 | マンバ通信

    『私立味狩り学園』 近年、の分野では「電気味覚」についての研究が切り開かれています。飲物と同時に舌に電気を流すことで味を変えるというテクノロジーで、2010年の論文を端緒に色々と研究が進み、例えば「塩味を電気で増幅させることで減塩につなげる」みたいな応用が考えられているそうです(参考記事:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2203/31/news065.html)。この「電気味覚」を30年前に出していた料理漫画があります(と、こう書くのはネタバレになってしまうのですが)。それが、あかねこか+谷上俊夫『私立味狩り学園』です。連載は87〜88年の『週刊少年チャンピオン』。大まかなストーリーは、人並み外れてい意地が張っており、腹が減るほど天才的な料理のアイデアが湧くという主人公・天童竜馬が、料理学校である「私立味狩り学園」にスカウトされてさまざ

    30年の時を経て時代が追いつきつつある料理漫画—あかねこか+谷上俊夫『私立味狩り学園』 | マンバ通信
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    t_f_m 2023/02/04
  • ひばり書房を中心に咲いた怪奇と叙情の地獄花—日野日出志『蔵六の奇病』『地獄の子守唄』『地獄変』『恐怖!!ブタの町』 | マンバ通信

    ひばり書房を中心に咲いた怪奇と叙情の地獄花—日野日出志『蔵六の奇病』『地獄の子守唄』『地獄変』『恐怖!!ブタの町』 『フランケンシュタインの男』の紹介記事では、ひばりヒットコミックスで描いていた漫画家の中で、日野日出志という名を出しました。ホラー漫画に詳しい人でその名を知らぬものはないレジェンドの一人ですが、例えば水木しげるや楳図かずおといった他のレジェンドに比べると、現代では「読んだことがない」という人も多い作家なのではないかと思います。基的に読切〜単行描き下ろしの中短編作家で、先述の漫画家でいう『ゲゲゲの鬼太郎』や『漂流教室』などのような、『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』のようなメジャー雑誌で連載され、単行が長く続いた長期連載作品がほぼない(未完に終わった『太陽伝』という作品がありはしますが)というのがないのが原因ではありましょう。一時は単行にプレミア付いてるのも多く(ホラ

    ひばり書房を中心に咲いた怪奇と叙情の地獄花—日野日出志『蔵六の奇病』『地獄の子守唄』『地獄変』『恐怖!!ブタの町』 | マンバ通信
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    t_f_m 2023/02/03
  • となりのマンガ編集部 第5回:月刊少年マガジン編集部 『チート付与魔術師』は早期終了するかもしれなかった | マンバ通信

    マンガの編集部に赴き、編集者が今おすすめしたいマンガやマンガ制作・業界の裏側などを取材する連載企画「となりのマンガ編集部」。第5回は講談社の『月刊少年マガジン』編集部を訪ねました。非常に長い歴史のある『月刊少年マガジン』ですが、筆者は現在の『月刊少年マガジン』でも最も古い作品である『鉄拳チンミ』が大好きで、子供のころに通背拳という必殺技を会得するために修行を行っていたのが思い出深いです。令和に熱く復活した『め組の大吾 救国のオレンジ』は、人気が高じてアニメ化が決定するなどホットな話題も。『DEAR BOYS ACT4』や『龍狼伝 王覇立国編』などベテランの長期連載から『サンダー3』や『宇宙の音楽』など才気あふれる新鋭まで幅広く注目を集める『月刊少年マガジン』の編集部にて、『少年マガジンR』のチーフを務める冨士川さんにお話を伺ってきました。 取材:マンガソムリエ・兎来栄寿 編集者になったきっ

    となりのマンガ編集部 第5回:月刊少年マガジン編集部 『チート付与魔術師』は早期終了するかもしれなかった | マンバ通信
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    t_f_m 2023/01/26
  • 業務用餅先生の正体が知りたい

    いちおー前作が白山一也名義の「絶望集落」じゃないかという噂が https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13933686331605710114

    業務用餅先生の正体が知りたい
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    t_f_m 2023/01/09
  • 様々な生きづらさを妖怪に託して—岡田索雲『ようきなやつら』 | マンバ通信

    『ようきなやつら』 今回紹介するのは岡田索雲『ようきなやつら』。主に『webアクション』に21〜22年にかけて掲載された読切作品を集めた短編集で、単行は8月に出たばかりです。それぞれの作品に直接のつながりはありませんが、ある一つの共通項があります。それは「妖怪」が出ること。タイトルの「ようき」というのは「陽気」ではなく「妖気」なんですね。収録作は「東京鎌鼬」「忍耐サトリくん」「川血(せんけつ)」「欠(びょうけつ)」「峯落(ほうらく)」「追燈」「ようきなやつら」の7作で、それぞれ鎌鼬、覚、河童、化け、山姥、提灯小僧、九尾の狐がメインとして登場します。 内容を幾つか紹介していきましょう。巻頭に収録の「東京鎌鼬」は、鎌鼬の夫婦が主人公。夫は子供が3人欲しい、そうすれば鎌鼬の連携プレイができる(鎌鼬は全国に似たような伝承が伝わる妖怪ですが、岐阜の丹生川地方ではこのような3人連れの神による連携

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    t_f_m 2022/10/05
  • 『ゴリラーマン』解題〜いかに『ゴリラーマン』は斬新なマンガであったか〜 | マンバ通信

    『ゴリラーマン』の時代 ヤンマガで『ゴリラーマン40』の連載が始まっている。それで久しぶりに『ゴリラーマン』を読み直してみたら、やはり面白かった……と思いつつ、あの時代の感覚を共有していないと、今の読者には伝わりづらいかもな、と思うところもあったので、『ゴリラーマン』を成立させていた時代背景みたいなものを書いてみたい。 『ゴリラーマン』は、とにかく絶妙なさじ加減のマンガだった。 ヤンキーマンガであるけど、ケンカがメインというよりは「かったるい学校生活を過ごす高校生」という感じのマンガで、青春マンガの要素もあるんだけど、「燃えさかる青春」ということでもなく、どことなくドライなところがあった。なおかつ、妙にオタクっぽいところもある。間口が狭いんだか広いんだか、よくわからないけど面白いという、他にないタイプのマンガだった。 (以下、カッコ書きしてあるのが作品としての『ゴリラーマン』、カッコ書きが

    『ゴリラーマン』解題〜いかに『ゴリラーマン』は斬新なマンガであったか〜 | マンバ通信
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    t_f_m 2022/07/17
    "担当編集の節穴っぽさが目立つエピソードだが、ゴリラーマンの「無口」という設定に対し、「いっそのことセリフなくてもいいんじゃない?」とアドバイスしたのはこの担当編集なので、作品への貢献度もちゃんと"
  • Q:王選手はなんであんなにたくさんのホームランを打てたの? | マンバ通信

    Q:王選手はなんであんなにたくさんのホームランを打てたの? A:未来人が持つといわれる超能力を持っていたから—高森朝雄+古城武司「未来人王」で王選手の秘密に迫る 「未来人王」 今更の話ですが、今年はメジャーリーグで大谷翔平選手の活躍が大変に話題ですね。「年間10試合以上登板した選手の最多塁打」などといったベーブ・ルースの記録を塗り替え、シーズンはまだ途中ですがMVPは当確ではないかともっぱらの評判です。特に7月のホームランを量産していた時期には、ペドロ・マルティネスの「彼はたぶん人間じゃない。きっとモンスターか人造人間のような能力を持ったなにか、あるいはコンピューターチップが入っているとしか思えない」や、マーク・グビザの「オオタニは人間じゃない。もしかしたら地球人でもないかもしれない」など、あまりの活躍に人外扱いするコメントも多く見られました。 しかし、ベーブ・ルースの記録を塗り替え、普

    Q:王選手はなんであんなにたくさんのホームランを打てたの? | マンバ通信
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    t_f_m 2021/10/01
  • “ジャンル:翔丸”としか言えない漫画界の孤立峰—ハッタリ100%で構成された純・能條純一漫画『翔丸』 | マンバ通信

    『翔丸』 能條純一という漫画家がいます。71年にデビューし、70年代は主に成人向け劇画(当時は「三流劇画誌」などと呼ばれました。この頃は「農場純一」名義も使用)で活動するなど「女性を艶かしく描く漫画家」として認知されていましたが、85年に『別冊近代麻雀』(現・『近代麻雀』)で連載開始された麻雀漫画の金字塔『哭きの竜』で大ブレイク。 以後は『月下の棋士』『ゴッドハンド』『Dr.汞』など、カリスマ性を持った主人公を中心とした、男たちの物語を描くのが主となります。 2010年代以降は、現在連載中の『昭和天皇物語』など原作付き作品が多く、これはこれで普通に漫画力の高さが発揮されまくっている(伊集院静の同名小説をコミカライズした『いねむり先生』なんかは当に良作です)のですが、やはりこの人の真骨頂はカリスマ性を持った男たちを描いたオリジナル諸作にあり、中でも今回紹介する『翔丸』(『モーニング』87〜

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    t_f_m 2021/08/19
  • 『HUNTER×HUNTER』に見る「防御力」の高さ。冨樫義博はいかに「兼ね」ているのか | マンバ通信

    3月10日に公開されたこちらの記事が、漫画家やマンガファンの間で非常に大きな反響を呼びました。 ジャンプ漫画学校講義録⑥ 作家編 松井優征先生「防御力をつければ勝率も上がる」 これは2020年に開講されていた「ジャンプ漫画学校」第一期における松井優征さんの講義の一部です。当に素晴らしい内容ですので、未読の方はまずこちらをお読み下さい。 「ジャンプ漫画学校」とは、集英社各誌の作家・編集者が講師となって、全10回にわたりマンガ制作にまつわる講義を4ヶ月間・全10回にわたって実施したものです。 作家では稲垣理一郎さんや秋治さん、編集者では『週刊少年ジャンプ』や『ジャンプSQ.』、『ジャンプ+』などの編集長・副編集長や、『ONE PIECE』立ち上げ編集の浅田貴典さん、『チェンソーマン』担当編集の林子平さんなど錚々たる面々による講義を生で聞ける機会は、これから漫画家を目指す人にとって極上

    『HUNTER×HUNTER』に見る「防御力」の高さ。冨樫義博はいかに「兼ね」ているのか | マンバ通信
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    t_f_m 2021/03/19
  • 馬が喋べった!あんた信じるか—ツインターボの晴れ舞台、その舞台裏(?)を描くやまさき拓味『優駿劇場』 | マンバ通信

    『優駿劇場』 テレビアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』が始まりましたね。筆者にとって何より驚いたのは、新キャラとしてツインターボが出てきたことです。なぜなら、筆者はちょうど、ツインターボを主役とした回がある漫画であるところの、やまさき拓味『優駿劇場』をコラムで紹介する漫画として選んだばかりだったから……(これはマジで偶然でして、当初は単に年末の有馬記念と絡めるというつもりなだけだったんですよ。それでマンバ編集部に「次回は『優駿劇場』で行きますわ」とメール送った数日後、ウマ娘2期の番宣でツインターボが出てきてビックリ仰天、「世界は俺のために回っているのか……?」と思いました。俺のために回ってる割には、デレステの無料10連ガチャでここまでSSRが全然出てきてないのはおかしいので、これはなにかの巨大な陰謀が働いているのではないかと思いますが……)。 というので、作品紹介の前

    馬が喋べった!あんた信じるか—ツインターボの晴れ舞台、その舞台裏(?)を描くやまさき拓味『優駿劇場』 | マンバ通信
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    t_f_m 2021/02/24
    "ちなみに、本作掲載時の『漫画ゴラク』は、同時に『銀牙伝説WEED』(高橋よしひろ)も連載されていたため、「犬が喋り、馬も喋る」という異様な誌面になっていました"
  • 「デレ」だからできるコミカライズ—廾之『アイドルマスターシンデレラガールズ U149』&半二合『After20』 | マンバ通信

    「デレ」だからできるコミカライズ—廾之『アイドルマスターシンデレラガールズ U149』&半二合『アイドルマスターシンデレラガールズ After20』 『アイドルマスターシンデレラガールズ After20』 「アイドルマスター」(THE IDOLM@STER、以下アイマス)……コラムを読むような方なら、触れたことはなくても、名前くらいはご存知の方が多いでしょう。シリーズ15周年を迎えた、バンダイナムコのゲームシリーズです。以下、「ゲームのことはよく知らない」という方のために基的なことを書きますが、一口に「アイマス」と言っても現在動いているラインは大まかに言って4種類あります。初代からの世界観(プロダクション)の流れを汲んでいる「ミリオンライブ!」(以下ミリ)、ソシャゲとしてのアイマスの走りである「シンデレラガールズ」(以下デレ)、2018年にスタートした最新のラインとなる「シャイニーカラ

    「デレ」だからできるコミカライズ—廾之『アイドルマスターシンデレラガールズ U149』&半二合『After20』 | マンバ通信
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    t_f_m 2020/12/04
  • 『御意見無用』復刊記念・ありま猛氏インタビュー あだち兄弟にギャンブル漬けにされたお陰で『連ちゃんパパ』は生まれた? | マンバ通信

    『御意見無用』復刊記念・ありま猛氏インタビュー あだち兄弟にギャンブル漬けにされたお陰で『連ちゃんパパ』は生まれた!? 『御意見無用』 ——今回は、ありま先生の初期麻雀漫画『御意見無用』がこのたび、KADOKAWAさんのヒューコミックスから40年ぶりに復刊されたということで、インタビューをさせていただきます。これ、最初の掲載誌は『近代麻雀オリジナル』(竹書房)じゃなくて『スポコミ』(一道社※1)ですよね。作品タイトルも「苦労賭けます」で。 ※1 81年6月号創刊。一道社は元『少年画報』編集長・金子一雄氏が経営していた会社で、70年代は編集プロダクションとして活動していたが、この年で会社解散。 『スポコミ』創刊号 ありま そう、出してた会社がすぐ潰れちゃったんですよね。 ——2号くらいで。 ありま 「創刊号」「廃刊号」みたいな。「何だ、せっかく描いたのに」って思ってたら、竹書房の方で「うちで

    『御意見無用』復刊記念・ありま猛氏インタビュー あだち兄弟にギャンブル漬けにされたお陰で『連ちゃんパパ』は生まれた? | マンバ通信
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    t_f_m 2020/12/04
  • 「ブザマに負けんかい!」と「ほんまに負けてどないすんねん」の間で—ヒロインピンチと小野中彰大『魔法少女にあこがれて』 | マンバ通信

    「ブザマに負けんかい!」と「ほんまに負けてどないすんねん」の間で—ヒロインピンチと小野中彰大『魔法少女にあこがれて』 『魔法少女にあこがれて』 「ヒロインピンチ」というジャンルがあります。略して「ヒロピン」とも呼ばれます。「強い戦闘ヒロイン(魔法少女的な変身ヒロインであったり、特撮変身ヒロインであったりします)が、敵によってピンチに陥る」というシチュエーションに興奮する、そういう性的嗜好のことです。この辺、いわゆる「リョナ」(「猟奇オナニー」の略。暴力や拷問などで苦しむ様子に興奮する性的嗜好のジャンル)や「DID」(”Damsel in distress”の略。囚われて緊縛されたり猿轡されたりしてる女性を好む性的嗜好のジャンル。英語圏では根強い人気がある概念らしいですが前回のコラムで書いたとおり筆者は英語がぜんぜん駄目なのであまり詳しくなく)などとベン図的に重なりつつも完全にイコールではな

    「ブザマに負けんかい!」と「ほんまに負けてどないすんねん」の間で—ヒロインピンチと小野中彰大『魔法少女にあこがれて』 | マンバ通信
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    t_f_m 2020/10/12