日本経済新聞は2月8日、ルネサス エレクトロニクスと富士通、パナソニックの3社がシステムLSI事業を統合する方向で協議を始めたと報じた。成功のシナリオは書けるのか。3社の思惑は。米国のEE Timesで編集長を務める筆者はこう見ている。 日本経済新聞が2012年2月8日付朝刊で報じたところによると、ルネサス エレクトロニクスと富士通、パナソニックの3社は、システムLSI事業を統合する方向で協議を始めた。各社でシステムLSIの設計・開発を手掛ける部門を切り出して統合新会社を立ち上げ、そこに官民ファンドの産業革新機構が数百億円を出資するという。製造部門は新会社とは分離し、産業革新機構と米国の半導体ファウンドリ専業GLOBALFOUNDRIESが日本に設立する新会社に移管する計画である。ただし、日本経済新聞のこの記事は、この統合に関わるとされる企業の談話が一切盛り込まれておらず、統合の枠組みを報