CEDEC初日に作家の冲方丁氏は「物語の力」と題して基調講演を行い、偶然に彩られた人間の経験と、必然によって規定された物語の関係性について、物語の種類や歴史を紐解きながら論じました。そしてテーブルトークRPG(TRPG)を例に出しながら、偶然性と必然性を融合させたメディアはゲームしかないと分析し、「ゲームが今後、数百年の新しい物語を作っていくかもしれない」とエールを送りました。 SF小説『マルドック・スクランブル』シリーズや時代小説『天地明察』の著者であり、アニメ映画『攻殻機動隊ARISE』でシリーズ構成と脚本を手がけるなど、ジャンルやメディアを越えて活躍する冲方氏。一方で修業時代、ゲーム『セガガガ』でシナリオを手がけるなど、ゲーム業界と縁が深い人物でもあります。そんな冲方氏は「自分を育ててくれたゲーム業界に恩返ししたい」と切り出し、論を進めていきました。 冲方氏の講演をまるっとまとめ