古河電気工業はカーボンナノチューブ(CNT)を使った電線の商用化に乗り出す。炭素化合物からCNTを合成する実験炉を6月をめどに同社研究所へ新設する。電線向けに特化したCNT合成炉は、国内では初という。CNTを使った電線を巻き線などに加工すれば、小型で軽量、かつ耐腐食性に優れた自動車用モーターの開発につながる可能性がある。 開発する電線は、一般的に使われる銅線などの代わりにCNTを使う。古河電工は電線向けCNTの合成に特化した実験炉を新設する。 CNTは銅に比べて5分の1と軽いものの、鋼鉄の20倍の強度を持つことなどから、次世代の電線材料として期待されている。一方で、銅の4倍程度の電気抵抗があるといった課題もある。だが、開発が進めば銅と同程度の電気抵抗にできる可能性があるとされている。 実験炉は原料となる液体を加熱してガスにし、そのガスから炭素だ...
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