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ブックマーク / www.cyzo.com (92)

  • 『ラヴィット!』オードリー春日を見たときの“多幸感”の正体

    『ラヴィット!』公式Twitter(@tbs_loveit)より テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(2月5~11日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 ダウ90000・蓮見「当て書きの究極体だと思うんですよ、春日さんって」 オードリーの春日俊彰は「当て書きの究極体」である。8日の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)で、ダウ90000の蓮見翔はそう評した。 この日の同番組は、蓮見と小籔千豊がゲストだった。8人組ユニット・ダウ90000を主宰する蓮見と、2006年から2022年まで吉新喜劇の座長を務めていた小籔。なんらかの組織を率いる経験をもつ2人である。組織の運営や人材の育成といったテーマにも及んだ彼らの話は、テレビの世界や芸能界をどのように渡り歩いていくか、心身の健康をいかに健やかに保つかといったいつもの同番組のトークとは少しちがった内容で、とても興味深かった。

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    t_thor 2023/02/16
  • 『M-1』というフィールドで、ウエストランドの“悪口”漫才に私たちが笑ったものは

    M-1グランプリ2022』公式サイトより 今年も大きな注目を集めた『M-1グランプリ2022』(テレビ朝日系)は、結成14年のコンビ・ウエストランドが制する結果となった。昨年の決勝戦放送後、私は「『M-1』は視聴者に、芸人について「語る」ための異様に快適な環境をお膳立てしてくれる」と書いたのだが、今回もそういった環境は順調に機能していたように思える(私自身、こうして懲りずに「M-1」についてのテキストをまた書いている)。 この番組は2015年に再開されて以降、今年で8年目を数える。芸人とファンの間にあるエモーショナルさに鑑みると、恐らく今後も恒例行事として延々と持続していくのだろうなと改めて思う。 “悪口”と“ホンネ”と共同性 ところで、前述の過去記事で私は「『M-1』というゲームに対する過剰適応とは違った形で、私たちに揺さぶりをかけるような笑いを思わぬところから投げつけてくる芸人はきっ

    『M-1』というフィールドで、ウエストランドの“悪口”漫才に私たちが笑ったものは
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    t_thor 2022/12/31
  • お笑い賞レース時代の“反作用”としての、もっと評価されるべき、伝わらないモノマネ

    かけおちYouTubeチャンネル「かけおち「逆(駆け込み乗車)」より テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月11~17日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 マヂラブ・野田「賞レース時代だからこそ、もっと評価されるべき」 『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で新たなチャンピオンが誕生する数日前、興味深い番組が放送されていた。 14日の『もっと評価されるべき審議会』(フジテレビ系)。劇団ひとりがMCを務め、世間で過小評価されている「もっと評価されるべきもの」を著名人が紹介する番組だ。これまで、グルメや映画漫画などが「もっと評価されるべき」とピックアップされてきた。 で、M-1決勝を週末に控えたこの日、プレゼンのテーマは「お笑い芸人」だった。紹介役としてVTRに登場したのは、マヂカルラブリー、銀シャリ、笑い飯、森田哲矢(さらば青春の光)。いずれも賞レースのチャンピオ

    お笑い賞レース時代の“反作用”としての、もっと評価されるべき、伝わらないモノマネ
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    t_thor 2022/12/21
  • 『キングオブコント』語らない浜田雅功のノイズのなさと安定感

    浜田雅功(Getty Images) テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(10月2~8日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 ダイアン・津田「ゴイゴイスーーー!」 もはやテレビ番組の配信が一般的になって久しいけれど、それに応じて、番組内にちょっとした仕掛けを設けておいて一度見た人に配信でもう一度確認させる、みたいなのもよく見かけるようになった気がする。序盤の伏線が後半で回収されたりとか、視聴者が気づきにくいところに誰かがこっそり映っていたりとか。確認したい人はもう一度TVerで、というわけである。 そんな答え合わせ的な視聴への誘導、あるいはビンカン選手権的視聴のススメは、配信の再生数を増やすためだったりもするのだろう。視聴者としては、面白かったらもう一度見るし、つまらなかったら見ない、というだけではあるのだろうけれど。 そういう意味でいうと、先週見たあのネタは、特に何

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    t_thor 2022/10/12
  • ぼる塾・酒寄希望 × かが屋・加賀翔 芸人を“休業”した2人の語り「人生を休む練習は、一生役立つから」

    (左)かが屋・加賀翔さん、(右)ぼる塾・酒寄希望さん(Photo by 日高恭悟)。この対談の直前、酒寄さんはものもらいになってしまい、 お写真でも左目が少し腫れています。酒寄さんが、ものもらいと、 今回の対談について綴ったコラムはこちら→『CanCam.jp』さん「思い、思われ、べ、ぼる塾。」 2019年2月から現在まで産休・育休に入っている、ぼる塾の酒寄希望。酒寄のnote連載では、“4人目のぼる塾”としての葛藤と、それでも変わらない4人の空気感をユニークな文章で伝えている。 2020年8月に体調不良でドクターストップを受け、約8ヵ月の休養期間を過ごしたかが屋・加賀翔。復帰後は、相方・賀屋壮也とコンビで単独ライブ、YouTubeチャンネル『かが屋文庫 かが屋のオフィシャルコントch』のほか、自伝的小説『おおあんごう』(講談社)を執筆するなど精力的な活動を再開している。 それぞれの事情

    ぼる塾・酒寄希望 × かが屋・加賀翔 芸人を“休業”した2人の語り「人生を休む練習は、一生役立つから」
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    t_thor 2022/07/04
  • IPPON女子グランプリ「女性は大喜利が苦手なのか」 “実験台”に乗せられたのは誰か?

    人志 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月19~25日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 松人志「これちょっとまた、エラいことになりましたね」 ダウンタウンの松人志が実験的な企画をお送りする『まっちゃんねる』(フジテレビ系)。これまで同番組は、Amazonプライム『ドキュメンタル』の女性タレント版「女子メンタル」や、男性俳優・タレント版の「イケメンタル」など、記憶に残るコンテンツを放送してきた。「女子メンタル」で峯岸みなみとゆきぽよがダンスで応戦しあうところは、個人的にその年のテレビで一番笑った瞬間だったと思う。 その第3弾が25日に放送された。今回の企画は「IPPON女子グランプリ」。フジテレビ系列で定期的に放送されている『IPPONグランプリ』の出場者を、女性だけに絞ってみるとどうなるかを“実験”する企画だ。オープニングで松は言う。 「第1弾、第2

    IPPON女子グランプリ「女性は大喜利が苦手なのか」 “実験台”に乗せられたのは誰か?
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    t_thor 2022/06/30
  • 「父殺し」から「父の介護」へ──『カラマーゾフの兄弟』から読み解くドラマ『俺の家の話』

    金曜ドラマ『俺の家の話』(TBS系)が佳境に差し掛かっている。作を見るにあたって、知っておくべき文学作品が『カラマーゾフの兄弟』(フョードル・ドストエフスキー/1880年)だ。ここでは、『カラマーゾフの兄弟』と『俺の家の話』の関連性をいち早く指摘していた東京都立大学・武蔵野美術大学非常勤講師で文学研究者でもある青木耕平氏が論考する。 『俺の家の話』(公式HPより) 宮藤官九郎脚、長瀬智也主演で現在放映中のTBSドラマ『俺の家の話』は、「父殺し」の物語であるドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』の枠組みを借りて描かれる「父の介護」 の物語だ──。記事の主張は以上である。 これが無理のあるこじつけではないことを示すため、まずは『 俺の家の話』第1話の内容を振り返り、家族構成/人物相関図を確認しよう。 『俺の家の話』(公式HPより) 物語の主人公・観山寿一(長瀬智也)は、能楽の宗家にして人

    「父殺し」から「父の介護」へ──『カラマーゾフの兄弟』から読み解くドラマ『俺の家の話』
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    t_thor 2021/03/06
  • 明石家さんま「裏なんか探したら大変やろ」 “あざとさ”をポジティブに肯定していくテレビの変化

    『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)公式サイトより テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(11月8~14日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 明石家さんま「表面でええねやんか。裏なんか探したら大変やろ」 バラエティ番組の定番トークに、人の言動の裏を暴く、というのがある。特に対象になりやすいのは女性だろう。たとえば、「合コン時の女性の何気ない行動には男性の気を引くこんな意図がある」「自分の彼氏のハイスペックぶりを密かにアピールしてくる女性がいた」といったトークを、女性タレントや女性芸人などが繰り広げる。批判の対象に女性アナウンサーが置かれることも少なくない。女性同士の“口撃”に男性MCタジタジ、みたいな構図もよくある気がする。 もちろん、“裏側”暴露がエンタメになっているのはテレビだけではない。ネット上でも「マウンティング」や「匂わせ」といったワードで女性の言動が

    明石家さんま「裏なんか探したら大変やろ」 “あざとさ”をポジティブに肯定していくテレビの変化
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    t_thor 2020/11/18
  • https://www.cyzo.com/2020/11/post_258933_entry.html?s=09

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    t_thor 2020/11/18
  • ラランド・サーヤとガンバレルーヤ・よしこの対立と、“笑い”による多様性の承認

    『アメトーーク!』(テレビ朝日系)Twitterより テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(9月16~12日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 ラランド・サーヤ「古いんですよ、まず考えとしてこれ自体が」 芸能人がやっていることは、総じて評価が難しい。演技、歌、笑い。どんな分野にしろ人によって好みが違うため、ある人がある芸能人を酷評しても、周囲から必ず異論が出てくる。ヒロミを面白タレントとして高く評価している人だってどこかにいるのだ。 芸能人に対する評価はブレる。なので、評価がブレにくい尺度が代替物としてよく使われる。たとえば、アイドルの”可愛さ”を評価するときには、しばしば”顔の小ささ”が語られる。誰にとっても可愛い顔というのはあり得ないかもしれないけれど、小さい顔は誰にとっても小さい顔だ。須田亜香里(SKE48)の愛嬌を理解するには時間がかかるが、齋藤飛鳥(乃木坂4

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    t_thor 2020/09/16
  • https://www.cyzo.com/2020/07/post_247523_entry.html/amp?__twitter_impression=true&s=09

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    t_thor 2020/07/21
  • 「あいつここだけ牛革じゃねぇかなって」アンタッチャブル柴田が再び叩いた山崎の肩、ボケとツッコミの相互作用

    アンタッチャブル(人力車公式サイトより) テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月7~13日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。 アンタッチャブル・柴田「久しぶりに山崎さんの肩口叩いたとき、やっぱ感動しましたよ」 長年コンビとしての活動がなかったアンタッチャブルが復活したのは、2019年11月の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)でのことだった。それから半年以上が過ぎた今月12日の『アナザースカイⅡ』(日テレビ系)に柴田が出演し、復活の瞬間をこう振り返った。 「久しぶりに山崎さんの肩口叩いたとき、やっぱ感動しましたよ、自分の中でもね。固いんですよ」 相方の肩は、他人とはまったく違う。叩いたときの音も違えば、感触も違う。そのことを、相手の肩に触れ思い出したのだという。 「いい音するんですよ。あいつここだけ牛革じゃねぇかなってぐらい」 もともとアンタッチャブルは”組まさ

    「あいつここだけ牛革じゃねぇかなって」アンタッチャブル柴田が再び叩いた山崎の肩、ボケとツッコミの相互作用
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    t_thor 2020/06/16
  • ロンブー亮とアンジャッシュ渡部を救う、有吉弘行の”毒”

    有吉弘行 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(4月19~25日)見たテレビの気になる発言をピックアップします。 有吉弘行「こっちの気持ちもまだです」 「有吉さんの毒は毒と同時に薬をくれる」 こんな発言が聞かれたのは21日の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でのこと。この日は「軍団対抗 先輩クイズ」と題し、FUJIWARAの藤敏史、品川庄司の品川祐、とろサーモンの久保田かずのぶがそれぞれ率いる”軍団”の後輩芸人たちが、リーダーをどこまで理解できているか検証する企画が放送されていた。 冒頭の言葉は、ロッチ・中岡が自分たちのリーダーである品川の発言として紹介したものだ。最近は毒舌を売りにするタレントが多くいるけれど、有吉はほかとは違うと品川は語っていたらしい。10年以上前に「おしゃべりクソ野郎」とあだ名を付けられた男の有吉評だけに、説得力がある。 有吉の”毒”には”薬”が含まれる。そん

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    t_thor 2020/04/29
  • 無観客収録で声を張る関ジャニ・村上信五に見た、次世代テレビMCの矜持

    村上信五 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(3月15~21日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 ブラックマヨネーズ・小杉「ヒーハー!……谷底にいますか?」 新型コロナウイルスをめぐる、社会の動揺が続いている。いつまでこの状況が続くのか、どこまで影響が及ぶのか、先行きの見えない日々が続く。 夏の東京オリンピック・パラリンピックもどうなるのだろう? 予定通りの開催をアナウンスしていた政府は、延期に言及し始めた。ただ、延期も簡単ではないようで、中止を求める声は国内外でくすぶり続けている。 他方で、テレビをつけると「東京2020!」といった掛け声とともに、スケジュール通りの開催を前提とした番組の企画やCMが流れていたりもする。20日には聖火が日にやって来た。26日からは聖火リレーも始まる予定だ。これでもし延期にとどまらず、五輪中止という事態になったら、虚しさが日を覆う

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    t_thor 2020/03/24
  • オードリー若林を饒舌にさせる『あちこちオードリー』という異色のバラエティ

    オードリー若林 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(2月23~29日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 ドラえもん「(映画の)公開が延期になりました」 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府は全国の公立小中高校について臨時休校を要請した。各種のスポーツやエンタテインメント関連のイベントに対する自粛要請もあった。このような動向を受け、コンサートやライブなどで休止ないし延期が相次いでいる。 テレビ番組にも影響が出始めていて、8日に開催される『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)は無観客になることが決まった。今後、観客を入れずに収録された番組を見る日々がやってくるのだろう。 先週放送された番組にも、すでに余波は及んでいる。27日の『VS嵐』(同)では、出演した倉科カナと上白石萌歌が舞台『お勢、断行』の告知をし、「ぜひ劇場にお越しください」と呼びかけたが、次の瞬間、画面には

    オードリー若林を饒舌にさせる『あちこちオードリー』という異色のバラエティ
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    t_thor 2020/03/06
  • ロンブー亮「ただ隣にいるだけの芸人」という価値

    宮下草薙(撮影=木村心保) テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月26日~2月1日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 *** テレビに映るものにはすべて意味や価値がある。その前提でテレビは見られていると思う。もし、訳がわからないものが映ったとしても、それはすぐ”放送事故”や”シュール”といった言葉で処理される。”アクシデント”という意味や、”意味がわからない”という意味が与えられる。 意味のないものが意味のないままテレビに映り続けることは、めったにない。少し古い例になるが、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーだった北陽や橋下徹は稀有なケースだ。彼らは特にレギュラー後半、なんの役割も持たず、なんの役割も持っていない状況が笑いにもならず、橋田壽賀子やピーコのように進行の邪魔という扱いも暗に受けずに、毎週約1時間、ほぼ放置されていた。生放送が生んだ奇跡だった

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    t_thor 2020/02/04
  • 「テレビのウソ」を楽しむ、新しい地図

    新しい地図 稲垣吾郎「レインボーブリッジも渡りたいですけどね」 SMAPの解散危機が報じられたのは2016年の1月。あれから4年がたった今、ジャニーズ事務所から独立した稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾 の3人からなる新しい地図が、地上波のテレビ番組に相次いで出演している。 これまでも、誰か1人が出演したり、3人が短いインタビューに答える形で出演する機会はあった。けれど、3人一緒にガッツリと地上波のテレビ番組に出る場面は、この年末年始まであまりなかったのではないかと思う。2020年は東京オリンピック・パラリンピックの年。国際パラリンピック委員会の特別親善大使を務めている3人をテレビで見る機会は、これから夏に向けて増えていくのかもしれない。 その序章のように、6日と7日、朝の情報番組『スッキリ』(日テレビ系)に新しい地図が出演。加藤浩次らスッキリチームとパラリンピックの競技(パラスポーツ)で対戦

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    t_thor 2020/01/14
  • 『M-1』下馬評を覆したミルクボーイの漫才と、4つの「うねり」

    M-1グランプリ2019』(テレビ朝日系) テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月15~22日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 松人志「過去最高って言ってもいいのかもしれないですね」 ミルクボーイの優勝が決まり、すべてが終わった舞台の上で、松人志は今年の『M-1』をこう評した。 「過去最高って言ってもいいのかもしれないですね」 10組の漫才師がネタを披露していく中で、爆発力のある笑いが次々と起きた。約3時間半の生放送中に、会場、審査員、出場芸人を巻き込む「うねり」が何度も生じた。優勝の行方を左右する番組の空気がその都度、大きく変わった。そんな22日の『M-1グランプリ2019』(テレビ朝日系)は確かに、過去最高の大会だったのかもしれない。 最初の「うねり」は、ファーストラウンドが始まって早々に起きた。笑神籤(えみくじ)によって、2組目に名前が呼ばれたのは

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    t_thor 2019/12/25
  • オードリー・若林から宮下草薙・草薙へ受け継がれる「自意識過剰芸人の葛藤」

    オードリー若林 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月1~7日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 オードリー・若林「俺もね、ホントやりにくかったのよ、35から40までが」 古代中国の思想家である孔子は「四十にして惑わず」と言った。19世紀のフランスの詩人、ヴィクトル・ユーゴーは「40歳は青年の老年期」と書いた。そして、先日結婚したオードリー・若林は40歳を迎えたときに、「おじさんになって体力がなくなると、悩むことができなくなるんだ」と気づいた(『ナナメの夕暮れ』文藝春秋)。 なるほど、40歳人生の折り返し地点。自身の来し方行く末を考え直す年齢として、古今東西、共通するのかもしれない。ただ、晩年の思想家が“悟りを 開き始める時期”みたいに位置付けた年齢を、“体力がなくなって悩めなくなった時期”と喝破する若林はさすがである。いや、別に若林は孔子を意識して書いてはい

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    t_thor 2019/12/11
  • アンタッチャブル”電撃復活”、種はまかれていた?

    人力舎公式サイトより テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(11月24~30日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。 アンタッチャブル・柴田「忙しくなりそうだな、今日も」 「柴田からしか(コンビ仲がいいって)聞かないのよ。ザキヤマからは聞いたことない」 こんな指摘があったのもほんの少し前、11月16日の話だ(『さんまのお笑い向上委員会』フジテレビ系)。2010年に柴田がトラブルに巻き込まれて1年間の休業を余儀なくされて以降、コンビとしての活動が休止状態にあったアンタッチャブル。不仲説もささやかれたりしていた。そんなアンタッチャブルに対する、土田晃之からの冷静な指摘である。 確かに、コンビの不仲説を払拭しようとする説明は、柴田サイドからのものが多かった。仲が悪いということはなく、2人でよく飲みにも行っている。コンビの復活時期について話すこともある。と、柴田は繰り返してきた。

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    t_thor 2019/12/07