・トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか 「上質さと手軽さ、どちらも秀逸ではない商品やサービスは、「不毛地帯」に追いやられかねない。消費者にどっちつかずの経験しか提供できないのだ。不毛地帯には冷めた空気が充満している。そこそこの質の商品やサービスは誰の心をも揺り動かさず、何となく手に入りやすいというにすぎない。<中略>商品やサービスは、テクノロジーの発展に見合った改善がなされないかぎり、広がりゆく不毛地帯に呑み込まれる運命にあるだろう。」 グローバル化と情報化の進展によってプロダクトのライフサイクルはかつてよりも短くなっている。ヒット商品もほうっておくとすぐに不毛地帯に追いやられて、売れなくなる。クロックスのシューズ、スターバックスのコーヒー、COACHのバッグなどが、大成功して大失敗した事例として挙げられている。こうしたブランドが陳腐化したのと同じように、iPhoneも放っておけば危う