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ブックマーク / samuraiblue.jp (19)

  • ザッケローニ監督手記 vol.34「それぞれの立場」

    長く監督の仕事をしていると、この仕事についていろいろなことを聞かれます。選手を見ていて、その選手に優秀な監督やコーチになる資質があるかどうか分かりますか?といったこともそのうちの一つです。この問いに対する答えはなかなか難しい。外から見ていて「この男に監督は務まらないだろう」と思っていた選手が指導者になって案外、うまくやっているケースがあるからです。そういう場合、おそらく現役を引退した後に自分の人間性や性格を指導者向きに変える努力を相当続けているのだろうと思います。一方、現役選手の時に「この男は監督になるだろう」と感じ、そのとおりになったのがアトレチコ・マドリードのシメオネ監督であり、この夏のワールドカップで日が初戦で当たることになったコートジボワールのラムシ監督です。元アルゼンチン代表のシメオネは私がラツィオの監督だったころ、元フランス代表のラムシは私がインテル・ミラノの監督だったころ、

  • ザッケローニ監督手記 vol.33「4年目の私の日本」

    での仕事も4年目に入り、来日当初に比べると、さすがに大きな発見や驚きは少なくなりました。そういう意味では日の生活に慣れたのでしょう。ただ、いまだにに関しては発見が残っている気がします。すし、刺身、ソバ、とんかつなどに続いて昨年、私のお気に入りリストに入ったものが幾つかあります。たとえば、しゃぶしゃぶ。肉だけではなく魚介類にもトライしましたが、シーズンの時期のカニしゃぶはとても美味でした。鍋物は日の冬の定番だそうですが、一つの鍋を大勢で共有することもまったく抵抗はありませんでした。お好み焼きも最近べたものの中では印象に残っています。ピザと比べてどう思うかと聞かれると答えに窮しますが、とにかく、日ではどこに行っても、その土地と結びついたおいしいものがべられることに感心します。ヨーロッパでは必ずしもそうはいきませんからね。日では駅の中でもおいしいものがべられる。東京駅などそう

  • ザッケローニ監督手記 vol.31「ドロー」

    12月6日、ブラジルのサルバドール近郊コスタドサウイペで行われたドローの結果、日本代表は来年のワールドカップ・ブラジル大会のグループステージをコートジボワール、ギリシャ、コロンビアと戦うことになりました。ドローを終え、日に帰ると周囲の反応に驚かされました。日が入ったグループCの顔ぶれを見て、「良かったですね」と喜んでいる人が多いのです。道行く人々の私に対する暖かい眼差しにも、そんな祝福のメッセージを感じる今日この頃です。 はたしてそうでしょうか。私には世間に漂う楽観論が現実を反映しているものと思えません。ドローの会場でも、帰国した今も、私が抱いている感想はまったく変わりません。「厳しいグループに入ったな」です。たとえば、14日の初戦、レシフェで対戦するコートジボワール。このチームは間違いなく今大会のアフリカ・ナンバーワンだと私は思っています。第2ラウンドから登場したアフリカ大陸予選はモ

  • ザッケローニ監督手記 vol.30「神頼みではなく」

    おかげさまで11月のオランダ、ベルギーとのテストマッチは内容に結果が伴う試合ができました。FIFAランキングでいえば、10月に日が無得点で連敗したセルビアやベラルーシより、オランダやベルギーの方がはるかに格上でした。にもかかわらず、オランダとは2−2で引き分け、ベルギーには3−2で勝つことができました。10月のうちの試合ぶりからして、たった1カ月の間でこうもチームが様変わりするものかと驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。 10月との違いを聞かれたら、まず心身の状態の違いを挙げなければならないでしょう。選手は決してロボットではありません。いつも、いつも、持てる力のすべてを発揮できるわけではないのです。過酷なシーズンの最中であれば代表に招集されるタイミングによって、その時々でコンディションにばらつきがあるのはやむを得ない面があります。10月の試合はそういう状態の選手が多かったのです。11

  • ザッケローニ監督手記 vol.29「テストマッチ」

    9月、10月、11月と3カ月連続で組まれたダブルデートの国際マッチデーを日本代表は最高の相手と締めくくることができます。ベルギーに飛んで16日にゲンクでオランダ代表と、19日にはブリュッセルでベルギー代表と戦うのです。FIFAランキングでベルギーは5位、オランダは8位。掛け値なしの強豪です。10月の東欧遠征に続いて今回もアウェイでの試合を日協会にお願いして組んでもらいました。最初に戦うオランダにはパスをよくつないで常にイニシアチブを取ってくるという印象があります。GKも含めて全員が連動して攻守に参加し、ピッチのどこからでもしっかりプレーし、相手ゴールに迫る方法もよく知るチームです。技術力もあってフィジカルも強い。それだけの要素がそろっているからこそルーマニアやハンガリー、トルコといった難敵と同居したワールドカップ欧州予選を勝点28(9勝1分け)という成績で勝ち抜けたのだと思います。得失点

  • ザッケローニ監督手記 vol.28「トータルフットボール」

    9月に行われるグアテマラ戦とガーナ戦は、年内に日本代表が戦う国内最後の試合になるかもしれません。10月に続いて11月に定められている国際マッチデーも海外で戦うことになりそうだからです。国内のファンの前で恥ずかしい試合はできませんが、ここからは目先の勝利に一喜一憂するのではなく、よりチームの成長に比重を置いた戦いを選手にさせるつもりです。 来年6月、ブラジルで行われるワールドカップ日本代表にどういう戦いをしてもらいたいか。人によって意見はさまざまかもしれませんが、私の考えはいたってシンプルです。ヨーロッパでも南米でも、代表でもクラブでも、今現在、成果を上げているチームには共通点があります。全員が一丸となって攻守に戦っていることです。昨シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝を戦ったバイエルン・ミュンヘン、ドルトムントはその象徴的な例でしょう。バイエルンにしてもドルトムントにしても攻撃にク

    tacticslife
    tacticslife 2013/09/05
    おっしゃる通り。
  • ザッケローニ監督手記 vol.27「東アジアカップ」

    7月20日から28日まで韓国で東アジアカップが開催されます。今回、国際マッチカレンダーで定められた期間ではないことに加え、新シーズンに向けたキャンプが始まっているために、海外のクラブに所属する選手達には声をかけませんでした。代表の試合をするには実は困った時期なのですが、そういうタイミングを逆手にとって「こういう時でないと、なかなか呼べない」選手に今回は声をかけました。23人のうち、代表初招集は7人。「こういう若い選手をもっと早く呼んで欲しかった」という意見もあるようですが、未知の戦力の招集には慎重であれ、というのはどこの国の代表監督も同じだと思います。若い選手はパフォーマンスに波があるものです。一度の失敗で「不合格」の烙印を押され、それでつぶれるようなことがあったら元も子もありません。若手を代表に呼んだり、試合に使ったりするときには可能な限り、及第点を残せるような状態のときに呼んでやりたい

    tacticslife
    tacticslife 2013/07/24
    呼べ呼べ厨は多いけど、確かに呼んでダメだった場合のメンテって、誰もしないよね?/そういう点で、ザックの慎重さは評価したい。
  • ザッケローニ監督手記 vol.26「アリガトウゴザイマシタ」

    6月4日のオーストラリア戦でワールドカップ出場を決めたことは私の人生の中でも大きな出来事になりました。とてもうれしく思いますし、私を日本代表の監督として招き入れ、ワールドカップへの扉を開く機会を作ってくれた日サッカー協会に改めて感謝の気持ちを捧げたいと思います。また、確実に強くたくましくなってくれた選手、そんな選手の育成に携わってきたJクラブを始めとする日中のコーチの皆さん、陰ながらチームを支えてくれたスタッフ全員にも、この場を借りてお礼を述べたいと思います。 抱擁を交わしたい選手はオーストラリア戦のメンバーだけにとどまりません。これまで代表に呼んだ選手全員を抱きしめたいですね。チームを一番強くするのは何と言っても選手同士の競い合う心。これまで呼んだ選手は誰もがエゴを出すことなくチームの「和」を大切にしてくれました。その上で前向きな姿勢でポジション争いをしてくれました。サッカーという競

  • ザッケローニ監督手記 vol.25「鉄に触る」

    3月26日のヨルダンとのワールドカップ・アジア最終予選は残念ながらアウェーのアンマンで1‐2で敗れ、ブラジル大会への出場を決定することができませんでした。ヨルダン戦から得た教訓をしっかりと次の試合に生かしていくことが私の仕事です。過去の試合を分析することは、皆さんとともに日サッカーを考えるテキストにもなるので、いずれ機会をみてヨルダン戦を振り返ってみたいと思います。 日はこれまで4大会連続でワールドカップに出場していますが、ホームで出場を決めたことは一度もない。ヨルダンに負けたことでそういう機会が訪れた。チケットはすごい倍率に膨らんで完売。サポーターの皆さんは埼玉スタジアムが最高の祝祭空間になることを期待している。そういう話は否応なく私の耳にも届いています。こういうとき、一般的にイタリアでは「鉄に触る」という行為をします。手に入るはずのチャンスが先に口に出してしまうことで逃げていっ

    tacticslife
    tacticslife 2013/05/23
    このメンバーで高さ大丈夫なのか少々心配。/ハーフナーは頭強いワケでもないし、豊田が選ばれるかと思ってた。
  • ザッケローニ監督手記 vol.22「あけましておめでとうございます」

    新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいいたします。サッカーを愛するすべての人に幸せが訪れますよう祈っています。 さて、2013年を皆さんはどういう年にしたいですか。日本代表監督としての私はチームを大きく飛躍させなければならないと思っています。ワールドカップイヤーの14年は大会まで半年しかなく、そのほとんどは各国とも国内リーグに費やされます。代表の強化に充てられるのは大会直前に限られるでしょう。チームを継続的に、より高いレベルに成長させるために、今年を有効に使っていきたい。コンフェデレーションズカップも含めた今年は大きなポイントになるでしょう。そこで大きなテストもしたい。そんなふうに今から思い定めています。 チームを成長させるその時間は、ワールドカップ出場を早く決めれば決めるほど長く取れることになります。私としては、タフなアウェー戦ではありますが、3月のヨルダン戦でブラ

  • ザッケローニ監督手記 vol.19「欧州遠征でつかんだもの」

    10月のヨーロッパ遠征はとても有意義なものになりました。結果はご存じのとおり、12日のフランス戦は1―0で勝ち、16日のブラジル戦は0―4で敗れました。勝ったフランス戦は良くて、負けたブラジル戦は悪かった、という単純な思考ではチームを作る仕事はできません。試合の中で何が起き、何ができて、何ができなかったのか。その理由は何なのか。その分析自体は、勝ち負けという“色眼鏡”を外して冷静に行わなければならないのです。もともと、今回のツアーは結果より内容を重視していました。フレンドリーマッチだからこそ、できるトライがあると思っていました。正面切って全力でぶつかることで自分たちのプレーが今の時点でどこまで通用するか見てみたかったのです。 反省点を先に述べるなら、2試合とも気持ちの面で少し問題があったように思います。アウェーのサンドニに乗り込んだフランス戦は試合へのアプローチに消極的な姿を見せてしまいま

  • ザッケローニ監督手記 vol.18「ウソ発見器」

    10月は日サッカーにとって大きな試金石となります。12日にパリでフランス代表と、16日にポーランドのブロツワフでブラジル代表と試合を行います。言うまでもなく、どちらも一級品の相手です。このレベルのチームとの対戦は、私が初采配を振るった2010年10月8日のアルゼンチン戦以来かもしれません。フランスやブラジルのようなハイレベルな相手と戦わない限り、ワールドカップに向けたチーム作りの過程で、浮き彫りにならない課題、得られない情報というのがあるのです。チームも選手も自分たちがどんなポジションにいて、この先、何を伸ばさなければならないか、自分たちはどこまで成長していけるか、じっくり見つめ直す機会になるでしょう。しかも今回は日の外に出ての試合になります。アウェー経験の少ない我々にとっては、このような試合を積み重ねていくことが、今後の成長に向けて必要なことだと思います。 今回対戦するフランスもブラ

  • ザッケローニ監督手記 vol.17「イラク戦を前に」

    9月6日のUAE(アラブ首長国連邦)とのキリンチャレンジカップを経て、11日に埼玉スタジアムでイラクとワールドカップ・ブラジル大会アジア最終予選を戦います。6月の3連戦を2勝1分けで乗り切り、勝ち点7でグループBの首位に立つ日本代表にとって、今回のイラク戦は重要な試合になると思っています。理由はいろいろありますが、イラクというチームがやはり難敵だからです。ブラジルの大会に進む可能性を持っていると自他ともに認める存在ですし、チームとしてフィジカルの強さに特長があり、前線には優秀なタレントが何人もいます。2006年のワールドカップドイツ大会で日本代表を指揮し、今回はイラクを率いるジーコ監督は、私が語るまでもなく、日サッカーの発展に尽くした功労者の一人であり、日サッカーと日選手に精通しています。6月はヨルダン、オマーンと戦って、いずれも1―1で引き分け、勝ち点は伸ばせていませんが、だか

  • ザッケローニ監督手記 vol.16「ロンドン五輪」

    この夏、ロンドンの地で日サッカーが素晴らしい成果を上げました。「なでしこジャパン」は五輪で初めてのメダル(銀)を手にし、男子は1968年メキシコ五輪以来のベスト4に進みました。どちらも称賛に値する結果といえるでしょう。 なでしこは昨夏のワールドカップドイツ大会の覇者でしたから、周囲の期待も大きかったし、期待されるだけの実力も備えていると思っていました。ファイナルで米国に敗れはしましたが、メダル獲得は順当という気がします。 日のファンの皆さんを驚かせたのは、むしろ男子ではなかったでしょうか。五輪番では初戦でスペインに1―0で勝つなど1次リーグを首位通過。準々決勝はエジプトに快勝し、2000年シドニー五輪で果たせなかったベスト8の壁を乗り越えました。準決勝で金メダルを獲得したメキシコに敗れましたが、先制していただけにとても残念でした。 関塚監督は招集した選手たちの能力を最大限に引き出す

  • ザッケローニ監督手記 vol.14「向上とキープのセオリー」

    先日、日本代表監督としての新たな契約を結びました。代表監督という初めての挑戦、異郷の地での暮らしという初めての経験。どちらも有意義な時間を過ごせている私にとって当にうれしいニュースです。私も2014年のワールドカップ・ブラジル大会までは日の指揮を執り続けたいと思っていました。今回の契約はまさに「相思相愛」の所産といえるのではないでしょうか。 6月3日から始まったワールドカップ・ブラジル大会アジア最終予選で日は6月の3連戦を2勝1分けで滑り出すことができました。3日のオマーン戦、8日のヨルダン戦はホームの埼玉スタジアムで戦って3-0、6-0と勝利。12日のオーストラリア戦はアウェイのブリスベンに乗り込んで1-1の引き分け。率直に言って、オーストラリア戦も勝てた、という気がするので決して納得はしていませんが、この3連戦で選手、スタッフが示したチームと勝利に対する献身にはとても満足していま

  • ザッケローニ監督手記 vol.13「日本の特徴を武器に、最終予選へ」

    4月の視察で改めて感じたことですが、ヨーロッパ各国のリーグで活躍する日人選手を見ていると、彼らが何を武器に戦っているかがよく分かります。対峙(たいじ)する相手は自分よりサイズは大きいしパワーもある、アグレッシブでもある。そういうタフな環境に適応するうちに自分たちの特徴により磨きがかかったのでしょう。 ドイツのブンデスリーガは試合の質自体が相当上がっていると感じました。優秀な外国人選手が大量に流入してレベルを押し上げているのだと思います。その外国人選手の中に日人選手が含まれていることを素直に喜んでいいでしょう。日人選手のレベルの高さは今やドイツのみならず、ヨーロッパ中が認め始めています。 日人選手に共通するのは、スピーディーにプレーしながらでも精度が落ちない技術を持っていることです。それがチームにプラスになると監督に重宝がられている。日でしっかりとした技術を身に着けた上でヨーロッパ

    tacticslife
    tacticslife 2012/05/21
    萌高評価。/コンディション重要!
  • ザッケローニ監督手記 vol.05「9月」

    ワールドカップ・ブラジル大会アジア3次予選に臨む日の戦いが始まりました。結果は皆さんもご存じの通り、2試合を戦って1勝1分けの勝ち点4。いろいろな意見はあると思いますが、私は悪くない滑り出しだと思っています。 9月の2試合は二つの異なるチームと異なる条件の下で戦いました。共通するのは朝鮮民主主義人民共和国もウズベキスタンも、日が次のステップ(最終予選)に進むためには避けては通れないライバルであり、そんな両チームと早速戦えたということです。 2日に対戦した朝鮮民主主義人民共和国は、場所が日のホーム(埼玉スタジアム)ということで守備的な策を採りました。自陣に多くの人数を割き、しっかりブロックを作った上でコンパクトにまとまって、日にスペースを与えないようにしてきました。徹底的に日の良さを消す作戦でした。それでも日はたくさんのチャンスを作りました。ゴールは試合終了間際の吉田麻也の1点に

  • ザッケローニ SAMURAI BLUE監督手記 イル ミオ ジャッポーネ“私の日本” vol.02「引き出しを増やす」| SAMURAI BLUE | 日本サッカー協会

    での暮らしが快適なのは代表チームの足取りとも関係があるのでしょう。就任してから、しっかりと成長を遂げている。その手応えを十分に感じています。 日に来てから記者会見などで、「日の選手は上下関係を重んじるから、監督の指示には忠実だけれど、自分から進んで殻を破るようなことはしない。だから自発的に何かをさせるには苦労するのではないか」とか「日の選手には外国に対してどこかコンプレックスがあるように見えるか」というような質問をよく受けました。 しかし、今のところ、私はそういう面で苦労や不便を感じたことはまったくありません。少なくとも、これまで代表合宿で私が見てきた50人ほどの選手たちは皆、自信を持っている選手ばかりです。責任を持ってやり抜くという日の選手の態度は当に素晴らしいものです。DFたちは攻撃にも、アタッカーたちは守備にも意欲的に取り組んでくれます。「ここから先はオレには関係ない」

  • ザッケローニ監督手記 vol.01「運命の国」

    ちょうど今から1年前、世界はワールドカップの熱狂の中にありました。南アフリカで開かれた世界最大のお祭りを私も家族と一緒に一喜一憂しながら見ていました。もちろん、そのころは私が日本代表の監督になるとは夢にも思っていませんでした。 ワールドカップが始まる1カ月くらい前だったでしょうか。当時はまだユベントスの監督だった私のもとに日本代表監督の岡田武史さんがトリノまで訪ねて来られました。今にして思うと当に不思議でなりません。岡田さんとは共通の知人を介して知り合い、その時は戦術論や日サッカーについていろいろな話をしました。イタリアで長くクラブチームの監督を務めた私ですが、現職の代表監督と話す機会はそうそうないものです。そういう貴重な経験の相手が日の代表監督だったこと。振り返ると運命的なことのように思えます。 そこに何かを感じたのでしょう。ワールドカップの期間中、日は私にとって気になる国にな

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