報道・情報番組で、顔を映さなかったり、顔部分の映像をぼかしたりする「顔なしインタビュー」が日常化していることを受け、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会(委員長・三宅弘弁護士)は9日、放送局への要望を委員長談話として公表した。 談話は情報源の秘匿や、インターネットなどで無断の2次利用が起きる可能性から、顔なしの匿名化が必要な場合があることを認めながらも「原則顔出し」として、「顔なしは例外」と位置づけた。その上で放送局に対し、匿名化する場合の運用ルールを定め、放送時には匿名化する理由を字幕表示するなどの留意点を示した。 また「顔出しでインタビューに応じてくれるかどうかは、テレビや取材者がどこまで信頼されているかを測る指標の一つ」とも指摘。顔なしの日常化を「残念な光景だ」とした。ただ、放送局に対応を求めることで「行きすぎた社会全体の匿名化にも注意を促すことができる」との考えも示し