ブックマーク / econ101.jp (20)

  • ジョセフ・ヒース「学問としてのマルクス主義はなぜ凋落したのか」(2024年9月15日)

    先日投稿した「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(原文はここ、邦訳はここで読める)という記事が、このブログ(In Due Course – substak)に投稿してきたこれまでのどのエントリより数倍も多くの読者に読まれた。私はこの事実を突き付けられ、最近の人が何を読みたがっているのかについて、自分が根的に何も分かっていないことを認めざるを得なくなった。これほどたくさん読まれると分かっていたら、このエントリはもうちょっと違った形で、カジュアルさを落として書いていただろう。 具体的に言うと、先のエントリは、私の人生の一時期に政治哲学の分野で起こった1つの論争を説明しようとしただけだった。西洋マルクス主義の運命について全般的な説明を行おうとしていたわけではなかったのだ。そこで私が述べたのはある意味で、(少なくとも哲学者の間における)マルクス主義理論へのとどめの一撃である。だが、マルクス

    takAmid
    takAmid 2024/09/25
    予測も反証可能性もない胡乱なお話にも関わらず, 深遠なそう雰囲気を醸してドヤる「知識人」よりずっと偉大ではある.
  • ステファニー・ケルトン「台本をひっくり返そう:その赤字は誰にとって良いことなのか?」(2024年9月10日)

    今夜の大統領選討論会では、両候補は自分たちが提案する財政赤字によって誰が利益を得るのかを説明すべきだ。 (10)日午後9時(米国東部時間)、ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領が、11月の選挙前最初の(そしておそらく唯一の)討論会で対決する。討論のモデレーター(司会者)を務めるのはABCニュースのキャスターで、候補者たちに国内政策と外交政策の重要課題について幅広く質問に答えるよう迫る。また、ほぼ間違いなく、政府の赤字(government deficits)と(いわゆる)国家債務に対処するためのプランを明確に示すよう両候補者に求めるだろう。 ドナルド・トランプは大統領時代、政府の赤字について多くを語らなかった。彼が「赤字」(deficit)という言葉を使ったのは、一般教書演説でアメリカの貿易赤字(trade deficit)に言及したときと、インフラ整備の赤字(infrastruc

    ステファニー・ケルトン「台本をひっくり返そう:その赤字は誰にとって良いことなのか?」(2024年9月10日)
    takAmid
    takAmid 2024/09/19
    ミクロとマクロの大きな違い. 単語が同じだから直感的に考えると家計や企業と同じモデルで考えてしまう. 貿易赤字も同様. // 記事にもある通りどう使うかは重要だが米国の場合, 景気過熱でインフレ再加速のリスクが高い.
  • ジョセフ・ヒース「反自由主義的リベラリズム」(2024年7月30日)

    近年の政治環境で最も奇妙な点の1つは、はっきりとリベラルの伝統に基づいた価値観を奉じながら、そうした価値観を促進するために、明らかに反自由主義的と言いたくなるような戦略をとる人が非常に多いことだ。ソーシャル・メディアからファシストを追放したがっている「反自由主義的な進歩派の若者(YIP:young, illiberal progressives)」が、現代の共和党員のほとんどを「文字通りの意味でのファシスト」と見なしているという話は今やおなじみである。 こうした若い活動家が、自身の表明している価値観と自身のとる政治手法との間にある明白な矛盾に無頓着なことに、関わった人なら誰でも気づくだろう。傷つけられやすい多様なマイノリティを守るという大義を掲げながら、自分たちに同意しない人をキャンセルしたり罰そうとしたりするイジメのような戦術を用いることには驚くほど躊躇がない。戦術的なレベルに絞って考え

    ジョセフ・ヒース「反自由主義的リベラリズム」(2024年7月30日)
    takAmid
    takAmid 2024/09/19
    これを大勢で嬉々としてやっているのが怖い. 因習村っぽい. > "傷つけられやすい多様なマイノリティを守るという大義を掲げながら、自分たちに同意しない人をキャンセルしたり罰そうとしたりするイジメのような戦術"
  • ハンナ・リッチー「環境に良いとされている生活習慣(ビニール・プラスチックの代わりの紙袋、地産地消)は実際には環境に良くないことが多い」(2022年9月5日)

    効率的な環境保護活動に罪悪感を感じるのはなぜだろう? 私の作ったグラフは、環境保護についてのポスターに使われるかもしれないが、私自身は環境保護活動のポスターガールには絶対にならない。 私が事を作っているのを見れば、環境破壊しているようにしか見えないだろう。ほぼ電子レンジしか使わない。調理にはほとんど時間をかけない。調理に10分以上かかる事は〔環境保護の観点からは〕べる価値はない。私はほぼパッケージ化されたものをべている。アンゴラ産アボガド、メキシコ産バナナなどだ。地元で作られた材はほとんどない。地元産かどうかについて気にして、ラベルをチェックする必要もない。 これは「持続可能」と思われている行為と正反対だ。我々の脳裏にある「環境に優しい事」のイメージは、地元の市場からの仕入れ、有害な化学物質を使わない有機(オーガニック)農場での生産、プラスティック梱包よりも紙バッグでの持ち帰り

    ハンナ・リッチー「環境に良いとされている生活習慣(ビニール・プラスチックの代わりの紙袋、地産地消)は実際には環境に良くないことが多い」(2022年9月5日)
    takAmid
    takAmid 2024/08/18
    「環境に良い」とはなにか問題. ちゃんと定義しないと対策も何もないのだが, 定義をすると割と身も蓋もない話しになりがち. 天然ウランと地中深くで管理される放射性廃棄物のリスクを比較すると怒り出す人もいたり.
  • アンドルー・ポター「X世代はなぜこうまで反動保守的なのだろう?」(2024年7月17日)

    我々X世代が、MTV世代から古き良き共和党(GOP)世代になった真相は、身売りしたのではなく、ノスタルジアの容赦のない力だ。 〔訳注:「X世代」は、「ジェネレーションX」とも呼ばれ、1965年から1970年代生まれの世代を指す言葉(現在2024年で40代後半から50代後半に当たる)。ベビーブーマー(団塊の世代)の次の世代であり、先進国の戦後復興的な基礎価値観から逸脱したような思想を示した世代と一般的に見なされている。イーロン・マスクやフロリダ州知事ロン・デサンティスが世代を代表する人物として語られることもある。日での「新人類」と呼ばれた世代と並べて語られることもある。〕 ドナルド・トランプが次のアメリカ大統領になる可能性は極めて高い。同様に、カナダ保守党の党首であるピエール・ポワリエーヴルが次の首相になる可能性も高い。これらが実現すれば、X世代はついに念願の反動保守政府を手にしたことにな

    アンドルー・ポター「X世代はなぜこうまで反動保守的なのだろう?」(2024年7月17日)
    takAmid
    takAmid 2024/07/30
    日本だと, 小泉政権から民主党政権にノスタルジーを感じる世代は族議員批判や民営化路線, 事業仕分け, みたいなノリを, 第2次安倍政権にノスタルジーを感じる層は雇用の改善が続いていく社会を望むようになるのかも.
  • ノア・スミス「パレスチナ抗議運動は若者世代を代表していない」(2024年5月10日)

    パレスチナ抗議運動が Z世代に活動家の情熱の火をともしていないのがあらわになっている.それどころか,たいていの若者は,これがまるごと終わってくれるのをただ静かに待っている. 我ながら,パレスチナ抗議運動について書くのにはだいぶ飽きてる.2週間前の記事で言いたいことはだいたい言い尽くしていて,この運動全体がちょっとつまらないというのがぼくの中心的な論点だった.ただ,最近出たこの世論調査の結果は掲載した方がよさそうだ.というのも,ぼくが言ってたことはだいたいこれで裏付けられるからだ. Generation Lab は1250名の大学生を対象に調査を実施して,自分がとくに重要だと思う3つの問題を彼らに選んでもらった.パレスチナに言及したのは,たった 13% だけだった: Source: Axios この世論調査について,Axios がもうちょっと詳しいことを言っている: 抗議運動のいずれかの側に

    ノア・スミス「パレスチナ抗議運動は若者世代を代表していない」(2024年5月10日)
    takAmid
    takAmid 2024/05/14
    この抗議運動に意味がないとは思わんが大学の学期末で参加者も減少してるという話をみると, ベトナム反戦運動の再来を期待するのは難しいのかな, と. そもそも自国による戦争だった後者と状況は大きく異なるのだけれど
  • アダム・トゥーズ「ドイツの財政健全化への執着は、有権者を極右の支持に追いやっている。近年のドイツの成功とされているものについて」(2023年10月9日)

    民主主義国家が、こうした緊急、明白、十分に理にかなった要求に応えず、ナンセンスな財政健全化の原理を優先するなら、正当性を喪失してしまうのも不思議ではない。国家による自殺行為だ。 ドイツの政権与党SPD(ドイツ社会民主党)は、バイエルン州とヘッセン州の地方選挙で大敗した。この大敗は、今のドイツを覆っている雰囲気を示している。ドイツの各地域には固有の問題があるが、ヘッセン州とバイエルン州は、ドイツ連邦のジグソーパズルにおいて重要なピースであり、この2つの州で現首相のシュルツが率いる〔中道左派政党〕SPD(ドイツ社会民主党)は、〔極右政党〕AfD(ドイツための選択肢)の後塵を拝し、メンツが丸潰れとなった。 SPDは、ヘッセン州での健闘を見込んでいたのだが、AfDの18.4%に対して、15.1%という惨憺たる結果だった。金融の中心地フランクフルトを含むヘッセン州は、極右政治の長い伝統があるが、今回

    アダム・トゥーズ「ドイツの財政健全化への執着は、有権者を極右の支持に追いやっている。近年のドイツの成功とされているものについて」(2023年10月9日)
    takAmid
    takAmid 2024/01/24
    非合理的な悲観論の流布が問題になる辺りは, 日本も2010年に「デフレの原因は少子高齢化(なので受け入れよ)」という本がベストセラーとか, ブラック企業の跋扈は日本の文化的な問題(経営者の意識改革を!)とかあったなぁ.
  • ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)

    ブルームバーグ通信での「FRBは何をすべきか?」というインタビュー(ここでは記事になっている)で、私は以下のように答えた。 「利上げは頭がおかしい」 これは文字通り受け取っていただきたい。 事実はいかなる時も理論に勝る 私が最初に言及したのは、起こってきた出来事を誰も予測できなかった事実だ。インフレは、認知できる雇用の減少やGDPを低下させずに、劇的に低下した。我々が今できる最善のことは、事実に特段の注意を払いながら、暗中模索を続けることだ。最悪の対応は、事実と矛盾している教科書的分析への依存に回帰することだろう。 事実は何を示しているのか? インフレの低下水準と低下速度の両方から、インフレ率が目標水準の2%に、2、3ヶ月以内に達する可能性がある。 もし、FRBが目標水準での安定を真剣に考慮するなら、今すぐにでもインフレの低下ペースを緩める必要がある。 不確実性についてはどうだろうか? た

    ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)
    takAmid
    takAmid 2023/10/31
    為替ではなく物価(の予測)で金融政策は動く. 日本だと「賃金が上がらない国ニッポン」という問題意識を持つ人が「円安是正(金融引き締め)」を唱えていて頭が痛くなる. アクセルとブレーキを間違えているのだが.
  • サイモン・レン=ルイス「各国間の豊かさを比較すると、生産性と不平等がその殆どを説明する」(2023年2月21日)

    個人の(課税後の)所得水準の比較は、余暇、投資、公共財を無視しているため、相対的な豊かさの指標としては部分的なものに過ぎません。そのため、相対的な豊かさの指標としては、生産性の水準の比較が相対的な所得水準よりも優れている可能性があります。 かつて経済学者ポール・クルーグマンは、一国の生活水準を長期的に改善していくには「生産性が全てではないが、長い目で見れば、生産性が殆ど全てである」と言いました。私は、レゾリューション財団〔低中所得世帯の生活水準改善を目的とする、英国のシンクタンク〕の最近の研究を用いながら、少しだけ意味の異なる、それぞれの国の豊かさの違いを何が決定するのかという問題を検討していきます。答えは 〔クルーグマンの主張と〕とてもよく似ていますが、重要な修正があります。 クリシャン・シャーとグレゴリー・スウェイツによるレゾリューション財団のレポートでは、イギリスの生産性と家計あたり

    サイモン・レン=ルイス「各国間の豊かさを比較すると、生産性と不平等がその殆どを説明する」(2023年2月21日)
    takAmid
    takAmid 2023/02/27
    日本の労働統計も賃金総額だけではなく, 時給換算した数字も並べて欲しいなぁ(パートタイムのみ時給が出ている). 日本の1人あたりの総実労働時間は(コロナ前から)減少傾向だったりする. > 労働時間あたりのGDP
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
    takAmid
    takAmid 2023/02/03
    日本の住宅が消費財って話は「一戸建て」の話ね. 都市部のマンションに関しては普通に資産になって中古市場も機能している. 雇用に関しては就業者数, 正社員数ともに増加に転じ(特に女性), 2012年当時とは空気が違う感.
  • ノア・スミス「格差は縮みつつあるのかも」(2023年1月2日)

    “Piketty’s Lecture 1” by European University Institute, CC BY-SA 2.0. そうでありますように 近頃あんまり聞かなくなった名前といえば,トマ・ピケティだ.2013年に,かのフランス人経済学者は『21世紀の資』刊行でいっきに世間の人々に知られるようになった.同書でピケティが述べた主張は,ようするにこういうものだった――「外的な要因がはたらかないかぎり――戦争や大規模な政府の行動による介入がないかぎり――資主義はおのずと格差をどんどん広げがちだよ.」 その主張を要約したのが,あの有名な “r > g” だ.この式は,簡潔でいて多くを物語っている.それは,資の利益率 (r) が経済全体の成長率 (g) を上回っていると,格差は機械的に開いていくってことだ.ピケティによれば,20世紀前半に格差が大きく開いていたものの,大恐慌と

    ノア・スミス「格差は縮みつつあるのかも」(2023年1月2日)
    takAmid
    takAmid 2023/01/24
    最賃upも売り手市場なら上手く機能する. 人手不足が叫ばれる日本だが, デフレ日本との比較であり実際はまだ緩い. > 「急速な経済成長と過熱した経済によって売り手市場になっていることが――一因になっていると示唆」
  • 「あらゆる社会問題は『住宅問題』に起因する」(2021年9月14日)

    欧米諸国における住宅不足は、多くの人が自分の家を持つことを妨げるだけでなく、格差、気候変動、生産性の低下、肥満、さらには出生率の低下さえも引き起こしている。 欧米諸国が現在直面する問題として、コロナ禍だけでなく、低成長、気候変動、健康被害、金融不安、少子化などが挙げられる。これら長期的なトレンドは、我々が社会に対して感じる諦めにも似た倦怠感の一因となっている。これらの問題は一見関連性が薄いように見えるが、全てを悪化させるある一つの大きな要因がある。それは「住宅不足」だ。つまり、人々の住みたい土地に建設される住宅が少なすぎるのだ。そして住宅不足の解消は、我々が直面する一見すると無関係な様々な問題の解決につながる。 住宅の高額化による “目に見える” 影響 職場、休日の過ごし方、友人や隣人、どのタイミングで何人の子供を持てるか、そして病気になるリスクまで、住む場所というのは人生のほぼ全てに影響

    「あらゆる社会問題は『住宅問題』に起因する」(2021年9月14日)
    takAmid
    takAmid 2022/11/22
    禿同. ただ, 東京は流石に集積しすぎなので, 米国みたいに業種で(ある程度)分散してくれるといいんだけどなぁ. 政府主導でできるものではないけど, デフレが本格に終われば過集積のデメリットが目立ってくると思ってる.
  • サミール・ソンティ&JW・メイソン「左派のためのインフレ入門:中央銀行の金融政策、労働への影響、インフレの定義、インフレコストの負担割合などについて」(2022年10月12日)

    昨年来のインフレは、アメリカをはじめとする世界の政治経済の状況を一変させた。IMFと世界銀行は、世界同時利上げによる景気後退リスクについて、国連と同調して懸念を表明しているが、インフレの原因や定義についての議論は未だに錯綜している。また、インフレを巡る政治や、利益を得る人と被害を被る人の配分的影響も問題となっている。 こうした問題の基礎を明らかにするため、ニューヨーク市立大学労働都市研究学校の准教授のサミール・ソンティと、ジョン・ジェイ大学准教授のJW・メイソンによる対談をお届けする。 Who Pays for Inflation? A conversation on monetary policy, labor, and the definition of inflation Posted by Phenomenal World :Samir Sonti , JW Mason Octob

    サミール・ソンティ&JW・メイソン「左派のためのインフレ入門:中央銀行の金融政策、労働への影響、インフレの定義、インフレコストの負担割合などについて」(2022年10月12日)
    takAmid
    takAmid 2022/11/07
    なんで日本の左派政党は金融緩和を止めろというんだろう, という素朴な疑問.
  • ノア・スミス「エリート過剰生産仮説」(2022年8月26日)

    [Noah Smith, “The Elite Overproduction Hypothesis,” Noahpinion, August 26, 2022] 2000年代から2010年代に,アメリカ憤をためた大卒者を輩出しすぎたのかも? “We’re talented and bright/ We’re lonely and uptight/ We’ve found some lovely ways/ To disappoint” — The Weakerthans ♪オレらはまぶしいほど才能にあふれながら / 孤独でピリピリしてる / オレらが見つけた最高の / 絶望の方法 ――The Weakerthans 目を見張ってしまうちょっとしたデータを見てもらおう:アメリカ国内で人文学を専攻してる大学生の割合は,2010年以降に完璧に崩壊してる. @ipeds_nces just r

    ノア・スミス「エリート過剰生産仮説」(2022年8月26日)
    takAmid
    takAmid 2022/09/15
    中国が心配. 愛国教育や戦狼外交をみていると不安になる. > 「〔成長がずっと続くと期待を敷衍してる〕人々は,みずから失望のお膳立てをしているわけだ」
  • アダム・トゥーズ「綱渡りの中国経済」(2022年8月24日)

    Chartbook #145: China on the tightrope Posted by Adam Tooze Aug 24 中国経済は強い逆風にさらされている。住宅市場の崩壊と習近平によるゼロ・コロナ政策のリスクに加え、さらに猛暑が加わったのだ。経済政策に関しては、中国政府は嵐の中で綱渡りをしているような状態である。 中国の大部分に影響を与えている熱波は、ほとんどの指標で、過去最悪の記録を示している。 China is experiencing the worst heatwave ever recorded in global history. The combined intensity, duration, scale, and impact of this heatwave is unlike anything humans have ever recorded. Ove

    アダム・トゥーズ「綱渡りの中国経済」(2022年8月24日)
    takAmid
    takAmid 2022/09/09
    日本は愚かさからデフレを放置したが, 中国はパンデミックへの過剰な恐れから「失われた〇〇年」を招くのかも. > 「中国の現在のジレンマに対する長期的な解決策は、経済を成長軌道に戻すこと」
  • ノア・スミス「スリランカで経済危機が起きてる理由」(2022年7月12日)

    [Noah Smith, “Why Sri Lanka is having an economic crisis,” Noahpinion, July 12, 2022] 教科書的な通貨危機をもたらしたのは,いくつもの政策の失敗 どうもアメリカ人っていうのは,危機が起きてると認識するのが遅い.どこかの外国で怒りに燃えて抗議してる群衆が政府の建物を取り囲んでる様子をある日いきなり動画で目にしても,まだ危機だってわかんないこともよくある.7月9日のスリランカにアメリカ人が見たものは,まさにそれだった. NOW – Protesters storm the presidential palace in Sri Lanka's capital.pic.twitter.com/Wv6oQ10kBQ — Disclose.tv (@disclosetv) July 9, 2022 ここでは,この政治

    ノア・スミス「スリランカで経済危機が起きてる理由」(2022年7月12日)
    takAmid
    takAmid 2022/07/29
    有機農業への転換が謎すぎる. 外貨の節約(各種資材は輸入に頼っていた)という話もみたけど, 観光が新型コロナで厳しい中でもう一つの外貨獲得手段(と国産食料)の供給を減らしてどうすんのっていう.
  • ノア・スミス「ウィーブ文化――日本のポップ文化に首ったけの非日本人たち」(2021年4月11日)

    [Noah Smith, “Weebs!” Noahpinion, April 11, 2021; reposted April 7, 2023] 【2023年4月7日の追記】この2週間を日で過ごしていた間,現地のスタートアップ創業者やベンチャーキャピタリストやコンサルタントやあれこれの友人に,「ウィーブ」って単語を聞いたことがあるかって尋ねたけれど,誰ひとりとして知らなくて,びっくりした.なぜって,日文化製品によって,世界規模のサブカルチャーが生まれてるのに,他ならぬ日にいる人たちは,そんなサブカルチャーが存在してることにほぼ気づいてすらいないんだもの.このサブカルチャーは,世間の隅っこの存在でもない――アニメにもなった『SPY×FAMILY』の原作最新刊は,今週,北米でベストセラー1位になっているし,ウクライナの前線に身を置いてる兵士たちはストレス発散のためにピカチュー・ダンス

    ノア・スミス「ウィーブ文化――日本のポップ文化に首ったけの非日本人たち」(2021年4月11日)
    takAmid
    takAmid 2022/06/24
    非日本人のVtuber(今現在は日本のポップ文化の文脈にあると思う)はウィーブ文化が受肉してる感ある. それを日本人も楽しんだり, 日本のVtuberとコラボしたり. 人種も言語も文化も違う中でなんだか当たり前のように繋がる.
  • ノア・スミス「輸入は GDP から差し引かれないよ」(2022年4月29日)

    [Noah Smith, “Imports do not subtract from GDP,” Noahpinion, April 29, 2022] 経済ジャーナリズムでいちばんありがちなまちがい 今朝,『ニューヨークタイムズ』を読んでたら,こんな話が目にとまった――2022年の第1四半期にアメリカの GDP が減少したのは,輸入が増えたせいなんだって: 他方で,ますます膨れ上がった貿易赤字によって,第1四半期に GDP 成長が3パーセントポイント以上も下がった.国外で生産されているので,輸入は国内総生産 (GDP) から差し引かれる.そして,アメリカの消費者たちが支出をしつづけるなか,この数ヶ月で,輸入は急増している.だが,GDP に加算される輸出は伸び悩んでいる.ひとつには,海外での経済成長が低調なためだ.(太字強調はノア・スミスによるもの) 太字にした箇所は,正しくない.というか

    ノア・スミス「輸入は GDP から差し引かれないよ」(2022年4月29日)
    takAmid
    takAmid 2022/05/02
    もしも日本が輸入に頼っている小麦を国産化したとすると小麦の輸入は大きく減るが, 小麦畑に(他にも使い道のある)国土を使うことになる. それが得かどうかは状況によるが, たとえば銀座に小麦畑を作るのは明らかに損.
  • ノア・スミス「どうしてみんな政府の赤字を心配してるの?」(2021年10月8日)

    [Noah Smith, “Why do people worry about deficits?” Noahpinion, October 8, 2021] もっともな理由から馬鹿げた理由まで,一覧にまとめてみよう ▲ 赤い線はアメリカにおける家計債務の対 GDP 比,青い線は公的債務総額の対 GDP 比を表す. バイデンがインフラを倍々ゲームで強化してお古にバイバイする法案をめぐって… …いや,ごめん.どうしてもがまんしきれなくて.『ブルームバーグ』でぐだぐだと頭韻をやると決まって編集者に削除されちゃうんだけど,こっちだったら好きなだけ言葉遊びに興じられるんだよね.だって,ここではぼくが王様だし!! ブヘヘ. …ともあれ.バイデンの 3.5兆ドル歳出計画の 財政調整措置をめぐる交渉が長引くなかで,アメリカ人はふたたび財政赤字を心配しはじめている.大きな支出計画が出てきたり減税が提案され

    ノア・スミス「どうしてみんな政府の赤字を心配してるの?」(2021年10月8日)
    takAmid
    takAmid 2021/10/19
    「連邦政府が家計や企業と似たようなものだと直観的に考えている」が大きい気がする. 企業の放漫経営と同じように「国の借金」を捉えつつ, 国と国とがライバル企業のように競争している(国民は社員)みたいな世界観.
  • ノア・スミス「みんなが待ち望んでいた授賞:カード、アングリスト、インベンスのおかげで経済学はより科学的になった」(2021年10月12日)

    Noah Smith ”The Econ Nobel we were all waiting for -Card, Angrist, and Imbens have made econ a more scientific field.-“, Noahpinion, October 12, 2021 新しい考えは全てを疑いに持ち込み、 火の元素は完全に消失し、 太陽も大地も失われ、誰の知恵をもっても どこを探すべきかは教えてくれない ジョン・ダン 2021年のノーベル経済学賞は、その実証経済学における業績によってデビッド・カード、ジョシュア・アングリスト、グイド・インベンスが受賞した。誰がノーベル経済学賞を受賞するかを予測するのにはとっても簡単なやり方がある。その分野においてまだ受賞してない最も影響力のある人たちを並べて、ミクロ理論家が2年連続で受賞することはないと仮定するんだ。最も影響力の

    ノア・スミス「みんなが待ち望んでいた授賞:カード、アングリスト、インベンスのおかげで経済学はより科学的になった」(2021年10月12日)
    takAmid
    takAmid 2021/10/14
    そうそう. アラン・クルーガーは最賃upに関して, 再分配政策としては「なまくら」といっていた. > 「カード&クルーガー (1994)を単に「最低賃金最高!」とだけ受け取ったとしたら、それは読み間違いだ」
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