大人向けの歴史教科書の売れ行きが好調だ。老舗の山川出版社(東京都千代田区)が日本史と世界史の教科書を売り出したところ、書店で「歴史をもう一度、教養として学び直したい」とサラリーマンやOLが買い求めている。最近は歴女(レキジョ)と呼ばれる若い女性の歴史ファンが増えるなど歴史が脚光を浴びているが、2冊は歴史ブームの広がりにも一役買っているようだ。 この2冊は、「もういちど読む山川日本史」と「もういちど読む山川世界史」(各1575円)。いずれも昨夏に各1万部で初版が刊行されたが、現在までに日本史は6刷、世界史は7刷と版を重ね、各4万部のヒットとなっている。 丸善丸の内本店(千代田区)では昨年9月の後半から人気が上昇し、11月には人文書のオススメ本コーナーに仲間入り。同店の売り場担当の小松原俊博さんは「1日に10冊は売れる勢いで、この種の教科書では珍しく、年末までにそれぞれ600冊近くが売れた。昔