振り込め詐欺の被害が、昨年10月の撲滅月間より前の水準に再び拡大していることが分かった。全国最多の被害発生地である東京都内では、今月中旬以降の認知件数が1日約10件にのぼり、それまでの1日5件未満から急増した。背景には、振り込めに代わる「手渡し」詐欺の増加と、高齢者らに対する金融機関の「声かけ率」の減少などがあり、警視庁は2月を再度、撲滅月間に指定し、昨年10月の被害の半減を目指す。 昨年、振り込め詐欺の都内での認知件数は3月の513件をピークに9月までは200件を超えていた。しかし「撲滅月間」としてATM(現金自動受払機)周辺に警察官を大量配置した10月、初めて200件を割り込んだ。以降の月はいずれも150件以下となった。 しかし、今年に入って、今月28日現在では計105件にとどまっているものの、中旬以降に認知件数が急増したという。 捜査関係者によると、オレオレ詐欺で被害者宅に現金