東京電力福島第1原発事故で、経済産業省原子力安全・保安院は2日、事故直後の3月11〜13日に首相官邸の危機管理センターに送った1〜3号機の事故進展予測結果を公表した。保安院は官邸側に内容を説明しておらず、政府の対策に生かされた形跡はなかった。 森山善範原子力災害対策監は会見で、「あくまで参考のデータで、それを使うという所まで思い至らなかった」と述べ、情報共有体制に問題があったことを認めた。 保安院は3月11日夜以降、緊急時対策支援システム(ERSS)を使った事故の進展予測を原子力安全基盤機構(JNES)に依頼。ERSSは原子炉の温度や圧力を入力し、炉心損傷や原子炉容器破損などを予測するが、実際のデータが分からなかった。このため、JNESは過去のシミュレーション結果を基に予測し、2号機は同11日午後9時半ごろ、1号機は12日正午ごろ、3号機は13日午前6時半ごろ、保安院に送った。 2号機の解