2018年1月末、関西の鉄道業界で一つの時代が終わりを告げた。私鉄や交通局が発行していたプリペイドカード「スルッとKANSAI対応カード」の、駅の自動改札機やバスでの共通利用サービスが終了したのである。 ○「スルッとKANSAI対応カード」とは?各社の「スルッとKANSAI対応カード」コレクションを目的として購入し、そのまま保管している人も多いのでは?(写真は全て筆者撮影) 「スルッとKANSAI対応カード」(以下「スル関カード」)は、関西を中心とした私鉄・バス・地下鉄事業者が集まった「スルッとKANSAI協議会」加盟各社で共通利用できる、磁気式プリペイドカードである。 1985年に国鉄(今のJR各社)が「オレンジカード」を導入してから、全国の交通機関では次々に磁気式プリペイドカードを採用した。当初は券売機できっぷに引き換える必要があったが、その手間をなくし改札機で直接利用できる「イオカー