【サンディエゴ=勝田敏彦】現在、存在が公式に認められている元素の中で最も重い112番元素が「コペルニシウム」と命名された。地動説の提唱で知られるポーランドの天文学者コペルニクスにちなむ名前で、国際純正および応用化学連合(IUPAC)が、コペルニクスの誕生日「1473年2月19日」に合わせ、19日に発表した。 この元素は、1996年にドイツ・重イオン科学研究所(GSI)などの国際チームが初めて合成に成功。日本の理化学研究所も2004年に合成に成功し、昨年5月、IUPACが存在を公式に認めた文書を発行して命名手続きに入っていた。「コペルニシウム」の名前はGSIのチームが提案した。 コペルニクスの業績は元素とは関係ないようにみえるが、IUPACは発表で「コペルニクスが提案した惑星系の考え方(地動説)は、原子核の周りを電子が回るという原子の模型にも応用された」としている。なお112番元素の記号