2020年夏に開催される東京五輪・パラリンピックの競技会場で、観客席など大勢の人が観戦すると想定される場所で熱中症のリスクを示す「暑さ指数」を測定した結果、新国立競技場など主な屋外競技会場で熱中症患者が急増する可能性が高いことが、樫村修生・東京農業大教授(環境生理学)ら研究チームの調査でわかった。観客やボランティアスタッフなど、選手以外の関係者にも徹底した熱中症対策が求められそうだ。 チームは、五輪開催期間中と同時期にあたる16年7月25日から8月9日の午前7時から午後4時まで、サッカーの会場である横浜国際総合競技場(横浜市)やトライアスロン会場のお台場海浜公園(東京都港区)など7会場で暑さ指数を測定した。また、観客の動きを想定し、最寄り駅から会場までの移動ルートや入場まで待機する場所などでも測定を実施した。最悪の場合を想定し、測定は全て日なたで行った。